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就業規則を見ていると特別休暇制度を規定している会社が意外と多いですが、実態はどうなっているのでしょうか?
思い込みやイメージではなく、データを踏まえて正しい状況を説明するのが当事務所のスタンスなので、今回は「令和7年就労条件総合調査結果」を用いて、特別休暇制度の種類、特別休暇制度の賃金の支給の有無をグラフ化して紹介します。
特別休暇とは? 法定休暇との違い
特別休暇とは、年次有給休暇、産前・産後休暇、育児休業、介護休業、子の看護のための休暇などの法定休暇と別に、会社が任意に定める制度です。
法定休暇は労働基準法や育児介護休業法などの法律で定められており、会社が必ず与えなければなりません。一方、特別休暇は法律上の義務はなく、会社が自由に設計できる制度です。
特別休暇として一般的なのは、結婚や忌引き、配偶者の出産など冠婚葬祭に関係する休暇です。冠婚葬祭に関する特別休暇は個人的には9割以上の企業に導入されている印象を持っています。
特別休暇制度のある企業は60.3%
早速データを見ていきますが、特別休暇制度のある企業は60.3%、前回は59.9%だったので若干増加しています。
特別休暇制度の種類、各休暇制度を導入している企業の割合は以下のとおりです。なお、複数回答可となっています。
夏季休暇制度は多くの企業にある印象ですが、50%にも達していないのは少々驚きました。
以下は本来であればグラフが表示されます。
もしグラフが表示されていない場合はページの更新をしてください。
特別休暇制度がある企業の割合(規模別)
特別休暇制度のある企業の規模別の割合は以下のとおりです。
そして規模別に見たときの特別休暇の種類は以下のとおりです。夏季休暇は、企業規模に関わらずあるものなんですね。
特別休暇制度の賃金の支給状況(有給・無給)
特別休暇制度で気になる点は、賃金の支給状況、つまり有給なのか無給なのかといった点であり、それを示したのが以下のグラフです。
ただし、令和7年調査ではこの項目の調査がなされておらず、項目があった最新のデータは平成31年調査であるため、以下は平成31年調査をグラフにしたものです。
病気休暇を除いて、賃金を全額支給している割合が高いのは興味深い点です。
病気休暇の場合には、なぜ無給の割合が高いのでしょうか? あくまで個人的な推測になりますが、
- 病気休暇の場合は日数を決め打ちにできない
- 日数が長くなる傾向があるため
と考えられます。そもそも、病気休職の場合は傷病手当金もありますし。
実際、以下の「1企業平均1回当たり最高付与日数」からも、病気休暇の日数は長くなってしまうため、企業として有給にするリスクを心配している結果と考えます。
| 1企業平均1回当たり最高付与日数 | |
|---|---|
| 夏季休暇 | 4.4 |
| 病気休暇 | 128.1 |
| リフレッシュ休暇 | 5.5 |
| ボランティア休暇 | 24.5 |
| 教育訓練休暇 | 17.6 |
| 上以外の1週間以上の長期の休暇 | 8.8 |
まとめ
働き方の見直しの一環として、休暇制度に特徴を出したいという企業は増えていますが、その前に法定休暇制度への対応は大丈夫でしょうか?
特別休暇などの任意の休暇制度はなくても違法ではありません。しかし、法定休暇制度を疎かにしていると、違法という指摘を受けかねません。
実際、当事務所が依頼先で就業規則の説明会を行うと、従業員から最も多く質問を受けるのが休暇・休業制度です。
特別休暇制度の充実は素晴らしいことです。しかし、法定休暇制度を適切に運用しているかをチェックする方が数倍大事です。
特別休暇制度はその次に考えることです。順番を間違えてはいけません。
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