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育児休業の期間は、原則として、
- 1人の子につき1回、子が出生した日から子が1歳に達する日(誕生日の前日)までの間で、労働者が申し出た期間
です。つまり、育児休業の期間は、あくまで従業員の申出次第ということです。
子の出生日から1歳に達する日の前日までの約1年なのか、それとも1か月なのか、2週間なのか、結局は、従業員の申し出た期間によります。
では、実際に取得されている育児休業の期間はどれくらいなのか、データを踏まえて正しい状況を説明するのが当事務所のスタンスなので、今回は「令和5年度雇用均等基本調査(厚生労働省)」のデータを紹介します。
※ 育児休業の取得期間に関する調査は2、3年ごとのようです。
女性の育児休業期間
女性の育児休業期間を多い順に並べると、
- 12か月〜18か月未満:32.7%
- 10か月〜12か月未満:30.9%
- 8か月〜10か月未満:11.4%
となっています。
平成30年度、令和3年度、令和5年度と時系列の推移をグラフで示すと以下のとおり。
ただし、実際の統計では「5日未満」「5日〜2週間未満」など細かく分かれていますが、数字が小さいため、以下のグラフでは、3か月未満と18か月以上はまとめています。
以下は本来であればグラフが表示されます。
もしグラフが表示されていない場合はページの更新をしてください。
なお、本データは、令和4年4月1日から令和5年3月31日までの1年間に育児休業を終了し、復職した者の育児休業期間になります。
男性の育児休業期間
次に、男性の育児休業期間を多い順に並べると、
- 1か月〜3か月未満:28.0%
- 5日〜2週間未満:22.0%
- 2週間〜1か月未満:20.4%
となっており、まだまだ女性よりは短い状況ですが、徐々に取得期間が長くなっており、1か月〜3か月未満が最も多くなっています。
平成30年度、令和3年度、令和5年度と時系列の推移をグラフで示すと以下のとおり。
一目でわかるとおり、以前は「5日未満の育児休業」が圧倒的な割合だったのですが、徐々に育児休業期間が伸びてきています。
まとめ
以下の記事でも紹介しているとおり、男性の育児休業の取得率は急上昇しており、取得期間も長くなってきています。
男性による育児休業のニーズは今後ますます高まっており、会社としては、就業規則や育児・介護休業規程を整備した上で、こういったニーズに対応していく必要があります。
なお、育児休業制度は、度重なる法改正の結果、全体像の理解が極めて複雑な制度となっています。ご関心のある方は以下の記事をご参考ください。
- 毎年のように改正される労働法令への対応に頭を悩ませている
- 総務や経理などの他の業務を兼務しているので、人事労務業務だけに時間を割けない
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