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正規・非正規従業員の推移・割合、短時間労働者の国際比較をグラフ化

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最近は、パート・アルバイトの活用に関する人事労務管理という観点でご相談を受けることが増えてきました。

思い込みやイメージではなくデータで説明するのが当事務所のスタンスなので、今回は、まずパート・アルバイトなどのいわゆる非正規従業員に関する実態として、

  • 雇用者全体の中の割合とその推移
  • 短時間労働者に関する国際比較

などの統計情報を調べましたので、わかりやすくグラフにしてご紹介します。

パートなどの非正規従業員は急激に増加している

まずは雇用形態別雇用者数の推移。大まかな流れをつかむため、5年ごとにまとめています。なお、出所は、総務省統計局による「労働力調査特別調査」と「労働力調査(詳細集計)」です。

注意

以下は本来であればグラフが表示されます。
もしグラフが表示されていない場合はページの更新をしてください。

ポイントは以下のとおり。

  • 役員を除く雇用者全体は増加
  • 正規の従業員は減少
  • 非正規の従業員は増加
  • 非正規の中ではパート・アルバイトの割合が多い

なお、役員を除く雇用者、非正規の従業員は以下の数字を示しています。

  • 役員を除く雇用者 = 正規の従業員 + 非正規の従業員
  • 非正規の従業員 = パート・アルバイト + 派遣・契約社員その他

パート・アルバイトは非正規従業員の約7割

上のグラフのように、この20年で、正規の従業員数は減少する一方で、非正規の従業員は増加し、全体として雇用者数は増加が続いている状況です。

1995年の時点で約2割であった非正規の従業員が、2015年では38%、約4割となっています。

そして、法改正が頻繁にあることもあって派遣社員の問題がよくクローズアップされますが、実は、非正規の従業員の大きな割合を占めているのはパート・アルバイトであり、2015年には非正規の従業員の中では約7割となっています。

参考までに、1995年からの時系列のデータを掲載しておきます(単位は万人)。

非正規の従業員 パート・アルバイト 派遣・契約社員その他
1995年 1,001 825 176
2000年 1,273 1,078 194
2005年 1,634 1,120 514
2010年 1,763 1,196 567
2015年 1,980 1,365 615

日本の短時間労働者は他国に比べて多い?

日本の非正規の従業員は増加が続いていることがわかりましたが、それでは海外とは比較してどうなのでしょうか?

独立行政法人労働政策研究・研修機構「2016データブック国際労働比較」をもとにグラフ化します。

なお、同資料には以下の記載があります。

通常の労働時間が週30時間未満の労働者を「短時間労働者」と定義し、就業者全体に占める割合(2014年)を各国別・男女別に示したものである。但し、国際比較にあたっては、短時間労働者の待遇の違いなど制度面に注意する必要がある。

短時間労働者と一口にいっても労働条件面の待遇が悪いとは限らないということでしょう。日本の場合は、短時間労働者の待遇が良いとは言えませんが。。。

まとめ

今回は、非正規従業員に関して、公式な統計から実態をご紹介していきましたが、あなたの持っていたイメージと同じ状況でしたか?

ちなみに、私は以下の点でイメージと違った結果になっていました。

  • 大まかな流れとして雇用者全体が実は増えている(減っていると思っていた)
  • 非正規従業員は既に4割に近い(3割と思っていたが増加が続いている)
  • 日本は短時間労働者の割合が大きい

今後の働き方を議論する際には、きちんと統計などを確認し、正しい情報で議論したいものです。思い込みによる議論ほど無意味なものはありません。

特に、単純比較はできないとしても、他国に比べて日本の短時間労働者の割合の大きさには驚きました。

よく「これからのグローバルな働き方」について語る方がいますが、グローバルな働き方 = 他国と同じような働き方という意味であれば、短時間労働者を減らすことも含めて主張しているのでしょうか?

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