年次有給休暇の比例付与の条件と基礎知識

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分類: 休暇

年次有給休暇の日数には、比例付与という考え方があります。

具体的には、週の所定労働時間が30時間未満であって、週の所定労働日数が4日以下または年間の所定労働日数が216日以下の従業員が比例付与の対象になります。

ただし、年次有給休暇の比例付与の条件に関して誤解し、付与日数を間違っている会社が多いため、今回は年次有給休暇の比例付与の条件を解説します。

年次有給休暇の比例付与の対象者

まず、多くの会社が、年次有給休暇の比例付与の対象者を誤解しています。

パートやアルバイトだからという理由で、正社員より年次有給休暇の日数が少なくなる、つまり比例付与の対象になるわけではありません

年次有給休暇の比例付与の対象者は、

  1. 週の所定労働時間が30時間未満かつ週の所定労働日数が4日以下の者
  2. 週の所定労働時間が30時間未満かつ年間の所定労働日数が216日以下の者

であり、原則は1、週の所定労働日数の把握が難しい場合に2を用います。

つまり、週の所定労働時間が30時間以上であれば、パートでもアルバイトでも年次有給休暇の比例付与の対象者にはならず、正社員と同様に年次有給休暇の原則の日数を付与しなければなりません。

また、週の所定労働時間が30時間未満でもあっても、週の所定労働日数が5日であれば上の条件を満たさないので、やはり年次有給休暇の比例付与の対象者にはなりません。

例:

  1. 週4日、1日7時間勤務のパートの場合:4 × 7 = 週28時間 → 比例付与の対象
  2. 週4日、1日7時間30分勤務のパートの場合:4 × 7.5 = 週30時間 → 30時間以上になるので正社員と同じ原則の日数
  3. 週5日、1日5時間勤務のパートの場合:5 × 5 = 週25時間 → 30時間未満だが週5日勤務なので正社員と同じ原則の日数

年次有給休暇の比例付与による日数

次に、年次有給休暇の比例付与による日数について、週の所定労働日数・年間所定労働日数に分けて、表を示します。

週の所定労働日数が4日の場合

週の所定労働日数が4日、または年間の所定労働日数が169 - 216日の場合の、年次有給休暇の日数は以下の表によります。

継続勤続年数 付与日数
0.5 7日
1.5 8日
2.5 9日
3.5 10日
4.5 12日
5.5 13日
6.5以上 15日

週の所定労働日数が3日の場合

週の所定労働日数が3日、または年間の所定労働日数が121 - 168日の場合の、年次有給休暇の日数は以下の表によります。

継続勤続年数 付与日数
0.5 5日
1.5 6日
2.5 6日
3.5 8日
4.5 9日
5.5 10日
6.5以上 11日

週の所定労働日数が2日の場合

週の所定労働日数が2日、または年間の所定労働日数が73 - 120日の場合の、年次有給休暇の日数は以下の表によります。

継続勤続年数 付与日数
0.5 3日
1.5 4日
2.5 4日
3.5 5日
4.5 6日
5.5 6日
6.5以上 7日

週の所定労働日数が1日の場合

週の所定労働日数が1日、または年間の所定労働日数が48 - 72日の場合の、年次有給休暇の日数は以下の表によります。

継続勤続年数 付与日数
0.5 1日
1.5 2日
2.5 2日
3.5 2日
4.5 3日
5.5 3日
6.5以上 3日

まとめ

繰り返しになりますが、パート・アルバイトという雇用区分の問題で、年次有給休暇の日数が少なくなるわけではありません。

週の所定労働日数と週の所定労働時間によって、年次有給休暇の比例付与の日数にしても構わないというだけなので、間違えないようにご注意ください。

なお、年次有給休暇の比例付与の対象者にならない場合は、年次有給休暇の原則である以下の日数となります。

継続勤続年数 付与日数
0.5 10日
1.5 11日
2.5 12日
3.5 14日
4.5 16日
5.5 18日
6.5以上 20日

参考:年次有給休暇の詳細解説 - 対象、発生条件、付与日数、罰則

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