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介護休業の期間は、原則として、
- 対象家族1人につき3回まで、通算して93日を限度として、従業員が申し出た期間
です。つまり、介護休業の期間は、あくまで従業員の申出次第ということです。
では、実際に取得されている育児休業の期間はどれくらいなのか?
データを踏まえて正しい状況を説明するのが当事務所のスタンスなので、今回は「令和4年度雇用均等基本調査(厚生労働省)」のデータを紹介します。
実際の介護休業の取得期間(全体)
以下は本来であればグラフが表示されます。
もしグラフが表示されていない場合はページの更新をしてください。
なお、本データは、令和2年4月1日から令和3年3月31日までの1年間に育児休業を終了し、復職した女性の育児休業期間になります。
介護休業期間は、
- 1週間未満が26.1%と最も高く
- 次に、1か月~3か月未満が25.3%
となっています。
法的には通算93日が限度なので、3か月未満が多いのは理解できますが、1週間未満が最も多いのは驚きです。
介護の場合は施設に探す・入居するまでの準備期間であり、介護休業として長い期間は不要と聞くこともあるため、まさにその実情を反映しているのかもしれません。
女性の介護休業の取得期間
次に、女性従業員の介護休業期間ですが、
- 1か月~3か月未満が32.5%と最も高く
- 次に、2週間~1か月未満が17.7%
となっています。
この結果を見ると「介護休業として長い期間は不要」というのは違うようにも感じます。
男性の介護休業の取得期間
男性従業員の介護休業期間ですが、
- 1週間未満が55.5%と最も高く
- 次に、2週間~1か月未満が16.4%
となっています。
男性従業員の場合は、圧倒的に1週間未満が多くなっています。
この結果から、介護休業として長い期間は不要、ということではなく、仕事との関係で介護休業を短くせざるを得ない、という状況、あるいはそう考えている人が多いのではないか、と推測できます。
まとめ
男性従業員と女性従業員の場合の介護休業期間には大きな違いがあり、その結果が全体に影響しています。
日本はすでに「超高齢社会」に突入しており、実際、介護が必要な状況にありながら働いている人は多いはずです。
話題になりがちな育児休業に比べて、介護休業は知名度が低いですが、企業にとっては介護休業について真剣に考えることは、今後の採用戦略のブランドイメージでも有利になると考えています。
なお、介護休業制度に関する解説は以下をご参照ください。
- 毎年のように改正される労働法令への対応に頭を悩ませている
- 総務や経理などの他の業務を兼務しているので、人事労務業務だけに時間を割けない
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