ワーク・ライフ・インテグレーションとは?

ワーク・ライフ・バランスという用語は既に一般的になってきていますが、それでは、ワーク・ライフ・インテグレーションという言葉はご存知でしょうか?

今回は、ワーク・ライフ・バランスよりも経営者にとっては理解しやすいワークライフインテグレーションについて、その定義、人事制度に導入する際の注意点について解説します。

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ワーク・ライフ・インテグレーションとは?

そもそも、ワーク・ライフ・インテグレーションとは何か、ということですが、Work(仕事)、Life(生活)、Integration(統合)、つまり、「仕事と生活の統合」という文字通りの言葉です。

「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」を一歩進めた発想でと言われています。

自らの人生観を軸に、ワーク(職業生活)とライフ(個人生活)を柔軟、かつ高い次元で統合し、双方の充実を求めること。
それによって、生産性や成長拡大を実現するとともに生活の質を高め、充実感と幸福感を得るなどの相乗効果を目指す働き方をいいます。
仕事と生活を対立的にとらえて、その量的バランスの調整・回復を目指す、従来の「ワーク・ライフ・バランス」の発想を一歩進めたものと考えられます。
日本の人事部より

本音を告白すると、私はワーク・ライフ・バランスよりも、ワーク・ライフ・インテグレーションという言葉の方がしっくり来ます。

仕事と生活を統合して考えることで、新しい発想を得られるというのは、現在の私の仕事の進め方にぴったり当てはまります。

しかし、このワーク・ライフ・インテグレーションという考え方は、導入する際に、かなり注意を払う必要があります。

言葉に潜む良くないイメージ・・・

ワーク・ライフ・バランスというのは、単なる労働時間削減ではなく、その人それぞれの人生における状況の中で仕事と生活の調和を取っていく、例えば、小さなお子様がいる家庭では、子供との時間を大事にし、子供の手がかからなくなり仕事における責任の度合いが増せば仕事を重視するという考え方です。

しかし、ワーク・ライフ・バランスという用語の一般的なイメージは、仕事一辺倒の生活改め、家族との生活の時間、プライベートな時間を取り戻そう、つまり残業をなくそうということでしょう。

それに対して、ワーク・ライフ・インテグレーションという言葉からイメージするのは、仕事も生活も一体に考える、つまり24時間仕事を意識しようと思われてしまう危険性をはらんでいます。

人事制度に取り入れるときの注意点

ワーク・ライフ・インテグレーションという考え方は、企業の経営者や個人事業主にはなじみやすい考え方と思います。

むしろ、経営者や個人事業主からすると、現実に沿っていると感じる方が多いでしょう。

実際、私も頻繁に経験していますが、風呂に入っているとき、食事をしているとき、テレビを見ているとき、そんな普段の生活の中で、ふと良さそうなビジネスアイデアを思いついたりします。

しかし、管理職でもない一般社員からすると、仕事時間が終わり、リラックスしたい時間まで仕事のことは考えたくないと思うはずです。

もっと言えば、仕事と生活の統合なんて言葉を聞くと、さらに働かされるのではないかと恐怖を覚えるはずです。

人事制度を取り入れるときは、このイメージギャップに十分注意を払う必要があります。

そうしなければ、経営者や管理職が想像もしていなかった反発を受ける必要があります。

目に見える反発はなくても、社員の心にわだかまりができてしまうと、それをぬぐい去る労力は、新しい制度を導入するとき以上に必要になります。

だからこそ、人事制度というのは、一朝一夕に行うものではなく、労使で腹を割って話し合いながら進めていかなければお互いに不幸になってしまうものです。

私個人からすると、もっと広げていきたい考え方ですが、もしあなたの会社でワーク・ライフ・インテグレーションという考え方を取り入れるときには、十分に時間をかけて進めていくことが必要でしょう。

また、人事制度を考えるときには、対象となる各社員が感じる欲求段階がどの段階なのかということも、きちんと理解しておく必要があります。

人事制度というのは、企業を支えている社員のモチベーションを高め、組織として力を発揮していくために設計される制度です。今回は、人事制度を構築する際の原理原則となる理論「マズローの欲求5段階説」と、人事制度を構築・運用するときの注意点についてご紹介します。
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この記事を書いた人


安部敏志:社会保険労務士

「就業規則は働き方のルールであり、社内で自ら作成・修正すべき」という信念のもと、中小企業の人事担当者の育成に従事。
その他、専門雑誌等の記事の執筆にも積極的に対応。

事務所公式サイト:あべ社労士事務所

なお、同業の社労士から事務所運営や営業方法などの相談を受けることが増えていますが、当事務所は開業当時から この方法をそのとおりに実行しているだけです。

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