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OFF-JTを実施した事業所は72.6%、しかし全従業員対象は27.1%:令和5年度調査

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昨今リスキリングが話題となっています。

ただ、思い込みやイメージではなく、データを踏まえて正しい状況を説明するのが当事務所のスタンスなので、今回は「令和5年度「能力開発基本調査」の結果」を用いて、現状を解説します。

OFF-JTを実施した事業所は72.6%

まず、OFF-JTを実施したと回答した事業所は72.6%であり、その内訳は、

  • 正社員と正社員以外、両方に実施した事業所は、27.1%
  • 正社員のみ実施した事業所は、44.3%
  • 正社員以外のみ実施した事業所は、1.2%

であり、この合計で72.6%となります。なお、OFF-JTを実施していないと回答した事業所は27.2%です。

注意

以下は本来であればグラフが表示されます。
もしグラフが表示されていない場合はページの更新をしてください。

OFF-JTを実施した事業所割合

  • 正社員に対してOFF-JTを実施した事業所割合:71.4%(前回70.4%)
  • 正社員以外に対してOFF-JTを実施した事業所割合:28.3%(前回29.6%)

と、正社員に対しては直近は上昇、正社員以外に対しては減少が続いている状況です。

リスキリング? 従業員は宝? データが示す現実は異なる状況のようですが・・・😅

OFF-JTを実施した事業所の産業別割合

OFF-JTを実施した事業所の割合を産業別にみると、正社員については

  • 複合サービス事業:93.1%
  • 電気・ガス・熱供給・水道業:92.6%
  • 金融業、保険業:91.6%

で高くなっています。一方、

  • 生活関連サービス業、娯楽業:48.4%

で著しく低くなっています。

グラフは以下のとおりです。平均よりも高い業種は青色、低い業種は赤色にしています。

また、正社員以外については

  • 複合サービス事業:81.1%

が著しく高くなっており、医療・福祉、金融・保険業も高くなっています。一方、

  • 建設業:16.2%
  • 生活関連サービス業、娯楽業:17.4%

で低くなっており、業種間格差が正社員よりも大きいことがわかります。なお、平均よりも高い業種は青色、低い業種は赤色にしています。

OFF-JTを実施した事業所の企業規模別割合

企業規模別では、正社員については

  • 「30~49人」で57.2%
  • 「50~99人」で68.7%
  • 「100~299人」で76.1%
  • 「300~999人」で73.7%
  • 「1,000人以上」で83.6%

と、企業全体の常用労働者数が1,000人以上の事業所では、実施率が8割以上と高くなっています。

また、正社員以外については、正社員の企業規模別の結果と同様に、

  • 30~49人:17.6%
  • 50~99人:20.8%
  • 100~299人:29.1%
  • 300~999人:30.5%
  • 1,000人以上:43.2%

すべての規模で50%を下回る状況ですが、1,000人以上の事業所では実施率がぐっと上昇していることがわかります。

関連:教育訓練費用を支出した企業は54.6%:令和5年度調査

関連:OFF-JTを受講した時間は1年間で10時間未満:令和5年度調査

関連:従業員のスキルアップは「労働者主体」ではなく「企業主体で決定する」が多数:令和5年度調査

参考:令和5年度「能力開発基本調査」の結果を公表します

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