メンタルヘルスと企業業績・2年遅れて利益に負の影響(研究結果)

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

昨年12月より50人以上の事業場に対して、改正労働安全衛生法に基づきストレスチェックが義務づけられました。

ストレスチェックは、労働者自身によるセルフケア及び職場環境改善を通じメンタルヘルス不調の未然防止を図る一次予防を目的とするものですが、多くの企業ではまだまだ準備が進んでいないようです。

そもそもメンタルヘルスの問題に関して、自分には関係ないと考え、あまり身近な問題として感じていない経営者も多いようです。

うつ病は、日本では約15人に1人が一生のうちに一度はかかる病気という研究結果もありますし、これまで周りになかったとしても今後ますます身近な問題となる可能性は高いでしょう。

実際、私は管理職としてうつ病の部下を抱えたことがありますが、それはもう大変でしたから。

今年の12月から、50人以上の社員を抱える事業場は、ストレスチェック制度の導入を義務づけられますが、準備は順調ですか?今回は、定説を覆す衝撃的な研究結果である職場のうつ病の原因、中小零細企業こそ、このストレスチェック制度に積極的に取り組むべき理由を解説します。

社員を大切にしている経営者であっても、より切実に感じるのは売上や利益との関係でしょう。

今回は、メンタルヘルスと企業業績に関する興味深い研究について紹介します。当然ですが、詳しくは以下の論文をご覧ください。

参考

企業における従業員のメンタルヘルスの状況と企業業績?企業パネルデータを用いた検証?

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メンタルヘルスの状況や施策の導入状況

  • 従業員300-999人規模、情報通信業、週労働時間が長い企業でメンタルヘルスの不調がみられる
  • 産業保健スタッフの雇用やストレス状況の把握など高いコストが予想されるメンタルヘルス施策の導入率は相対的に低い

メンタルヘルス休職者比率の規定要因

  • 休職者比率は長時間労働によって高くなる
  • フレックスタイム制度やWLB推進組織の設置によって低くなる可能性が一部でみられた

補足すると、WLBというのはワークライフバランス、仕事と生活の両立ということです。

メンタルヘルス施策

  • メンタルヘルス施策については、休職者比率を低める大きな効果はみられなかった
  • しかし、衛生委員会などでのメンタル対策審議やストレス状況などのアンケート調査、職場環境などの評価および改善など、個別施策によってはメンタルヘルス対策として有効なものもあった

まさに、この2点目が、労働安全衛生法によって義務づけられている衛生委員会の活動やストレスチェックというわけです。

社員数50人以上というのは人事労務管理上要注意です。50人以上で選任が義務となる3つの資格・職務を解説します。
今回は、危機をあおり、あなたの会社からお金をふんだくろうとする悪徳専門家から身を守るために、「完全無料!自社だけで対応可能なストレスチェック対策」と題し、2回に分けて、ストレスチェック制度の内容を詳細に解説します。

メンタルヘルスの不調が企業業績に与える影響

最後に、経営者にとって最も切実な利益への影響ですが、2年程度の遅れで出てくるようです。すぐに影響が出るのであれば、早い対応もできそうですが、気づいたときには手遅れとなるかもしれません。

  • メンタルヘルス休職者比率は2年程度のラグを伴って売上高利益率に負の影響を与える可能性が示された
  • メンタルヘルスの休職者比率は労働慣行や職場管理の悪さの代理指標あるいは先行指標になっていると解釈すれば、メンタルヘルスの問題が企業経営にとって無視できないものとなっている

まとめ

職場環境の改善というのは、誰しも重要性は感じます。

ただ、たいていの場合、優先順位が低くされてしまいます。即効性はないですし、緊急性も感じませんので。緊急性を感じたときは多くの場合すでに手遅れとなっていますし。。。

私は、多くの経営者と話していてよく感じるのですが、経営者の方々というのは直感に優れています。チャンスを見つける、違和感を感じたときは突っ込まない、こういったのがビジネスセンスなのかもしれません。

社内でもなにか違和感を感じる、職場の雰囲気が良くないななどと感じたときは、自らの直感を信じて、専門家に相談してみるのが良いかもしれません。

先日ある勉強会で知り合ったのですが、福岡にヒューマン&ヒューマン株式会社さんのようなストレスチェック制度・メンタルヘルス対策を専門に行う会社もあります。

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この記事を書いた人


安部敏志:社会保険労務士

「就業規則は働き方のルールであり、社内で自ら作成・修正すべき」という信念のもと、中小企業の人事担当者の育成に従事。
その他、専門雑誌等の記事の執筆にも積極的に対応。

事務所公式サイト:あべ社労士事務所

なお、同業の社労士から事務所運営や営業方法などの相談を受けることが増えていますが、当事務所は開業当時から この方法をそのとおりに実行しているだけです。

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