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管理職の悩み上位3つは部下との関係と業務量(国の調査結果)

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管理職は経営者と社員の間をつなぐ重要な役割を担っており、会社は、管理職の悩みや管理職が感じる職場環境の変化を理解し、適切に対応する必要があります。

今回は、管理職の悩みや管理職が感じる職場環境の変化に関する国の調査結果についてグラフを用いて紹介します。

管理職の悩みの上位3つの項目

平成30年版の労働経済白書によると、管理職の悩みの上位3つは以下のとおりです。

  1. 部下がなかなか育たない
  2. 部下の人事評価が難しい
  3. 職場の又は自分の業務量が多すぎる

業務量については、後述する「多くの管理職が環境の変化として挙げている項目」と共通しますが、部下との関係で悩んでいる管理職が多いことがわかります。

管理職の悩みとして近年増えている項目

そして、以下のグラフが、管理職の悩みとして近年増えている項目です。

「部下が自分の指示通りに動かない」という部下との関係の項目もありますが、「目標のハードルが高すぎる」「求められる成果が出せていない」といった業務自体の悩みが近年大きくなっているということです。

バブル以降に流行し、大コケした成果主義の反省もありましたが、最近は職能給と職務給のハイブリッド型である役割等級制度が根付いてきている影響もありそうです。

管理職が感じる職場環境の変化

次に、多くの管理職が職場環境の変化として挙げている項目の上位4つは以下のとおりです。

  1. 業務量が増加している
  2. 成果に対するプレッシャーが強まっている
  3. コンプライアンスのために制約が厳しくなっている
  4. 職場の人数が減少している

1位となっている「業務量が増加している」は、2010年の調査開始以来過去最高の水準となっています

また「職場の人数が減少している」は、2010年からの7年間でむしろ減少している状況ですが、それでも上位に入っており、昨今の長時間労働による過重労働や人手不足の問題もこの調査結果からわかります。

といっても、人手不足はこれからますます深刻になるわけですが。

注意

以下は本来であればグラフが表示されます。
もしグラフが表示されていない場合はページの更新をしてください。

管理職が感じる職場環境の変化として近年増えている項目

そして、以下のグラフが、全体としての割合は上のグラフより少ないものの、多くの管理職が環境の変化として挙げている中で近年増えている項目です。

国は「多様な正社員」と呼んでいますが、労働時間や勤務場所の限定がある「限定正社員」のニーズは強く、企業側も採用時から配慮しています。

そもそも限定した雇用契約を締結すれば、それを変更するのは困難ですし。

一昔前のように、会社の命令があればいつでもどこでも働くような社員を期待する方がムシが良すぎる時代になっているとも言えるでしょう。

まとめ

顧問先と深く関わっていくと管理職の悩みを聞くことが多くなりますし、私自身も中間管理職の経験があるので、管理職の悩みが尽きない状況はよくわかります。

現場の管理職の支援は人事労務担当者の役割です

以下の記事でも紹介したように「管理職を希望しない人が61%もいる」という調査結果もあり、それは日々悩んでいる管理職の姿を見ているからかもしれません。

関連:管理職を希望しない人が61%という現状に会社はどう対応すべきか?

企業経営において、社長と社員をつなぐ管理職は重要な役割を担います。今の管理職を支援しなければ、未来はそもそも管理職がいない状況になるかもしれず、それこそ由々しき事態です。

人事労務担当者の顧客は社員であり、現場の管理職の支援を積極的に行う必要があります。

参考:平成30年版の労働経済白書(厚生労働省)

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