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採用面接は、求職者・応募者だけでなく、面接官も緊張するものです。
ただ、大企業や求職者に人気のある中小企業になると、求職者の人数が膨大になることもあって、ベルトコンベアーのように淡々と処理してしまいがちです。
面接官の態度が悪い、圧迫面接などもあって、インターネット上に実態を書かれて炎上する企業もあります。今や「みんなの就職活動日記」といったサイトもあり、様々な情報が飛び交っていますし。
今回は、応募者・求職者をファンにする面接官の態度、そして面接官の心得として傾聴の重要性を解説します。
新入社員を魅了した経営者の態度
世界的な名著・マイケル・E・ガーバーの「はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術」の中で大いに参考になる一説があったので、引用します。
宿泊したホテルのサービスの徹底ぶりに感銘した主人公のマイケルが、ホテルのマネージャーに、どのような従業員教育を行っているか質問したときのマネージャーの回答です。
最初に驚いたのは、オーナーが私のことを真剣に考えてくれたことでした。
私はホテルについて何も知らない新入社員でしたが、オーナーは重要な経営課題も相談できる一人前の社員として扱ってくれました。
ここで働きはじめた初日のことは、はっきりと覚えています。会社に入ったというよりも、仲間に加わったという感じでした。
連休明けの月曜日でしたから、今から思えば忙しい日だったと思います。そんな日に新入社員がやってきたら、さっと仕事の内容を説明して、現場に出してしまうのが普通でしょう?
でも、オーナーは違いました。
まず「コーヒーでもどうだい?」と聞いてくれたのです。
その口調はとても穏やかだったので、彼は時間にゆとりのある人なのかと思いました。
あとでわかったことですが、彼はとても多忙な人でした。しかし、それを感じさせない気配りのできる人だったのです。
「はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術」P210より
ここからわかるのは、オーナーは、新入社員を単なる労働力とみなしているわけではなく、人の価値を認め、それは新入社員であっても変わらないということです。
人は誰しも自分の価値を認めてほしいと思っています。オーナーはそのことを理解し尊重していたのです。
B to Bであれ、B to Cであれ、どんな会社も顧客を大事にしますが、それは当然です。
しかし、その顧客に最も接する時間が長いのは誰でしょうか?
経営者や管理職ではありませんよね? 従業員です。だから、会社は従業員を尊重し、大事にする必要があります。
こんなことを書くと「従業員を甘やかすべきでない」と筋違いの反論をする人がいますが、「甘やかす」と「大事にする」はまったく違います。
採用面接も同じです。なんらかの縁があって、面接に来てくれたわけです。応募者を尊重しましょう。
面接官の心得は傾聴
管理職向けの講習でよく行われるのが「傾聴」です。経験するとわかりますが、これが意外と難しく、最初はかなり意識して実践する必要があります。
「きく」には、「聞く」と「聴く」があります。「聴く」は、まさに文字どおり、耳編に14(右上の部分が十と四で構成されています)の心と書きます。心を傾けて聴く、これが傾聴です。
相手から共感を得るためには、この「聴く」ことが大切です。
しかし、経営者や管理職に必須なスキルであるにも関わらず、多くの人ができていないと思いませんか?
だからこそ、チャンスです。特に求職者・応募者が多くない中小企業にとっては。
大企業や人気企業は応募者が多く、面接官は疲弊し、自然と一人一人への態度がおざなりになります。中小企業は、それを反面教師として、一人一人の価値を認め、しっかりと傾聴しましょう。良い噂は広がりにくいですが、継続することでブランド化します。
なお、面接時・採用時に聞いてはいけない、NG質問は法的に定められています。
- 毎年のように改正される労働法令への対応に頭を悩ませている
- 総務や経理などの他の業務を兼務しているので、人事労務業務だけに時間を割けない
といった悩みを抱える企業の経営者・人事労務担当者向けに、公開型のブログでは書けない、本音を交えた人事労務に関する情報・ノウハウ、時期的なトピックに関するメールマガジンを「無料」で配信しています。
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