許可と認可の違いをわかりやすく解説! 許認可番号なんてありませんよ!

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

国家公務員を退職し、自営業を始めてからというもの、毎日が驚きの連続です。

今回は、とある人との出会いがきっかけとなったのですが、公的機関との仕事や規制を調べる際に必ず出てくる許可と認可の違いについてわかりやすく解説します。

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許可と認可の違い

許可と認可、似ているようでこの2つの言葉は、実は意味合いが全く違います。

大辞林によると、許可というのは以下のように解説されています。

許可
法令により一般的に禁止されている行為を、行政機関が特定の場合に解除し、適法に行えるようにすること

ここで大事なポイントとなるのは、本来は禁止であり、その禁止を解除してもらうという点です。

行政機関に許してもらって、はじめてその行為ができるわけです。

車の運転免許も許可ですし、人事関連で言えば、職業紹介も許可です。

それに対して、認可というのは、禁止されているものではありません。

同様に大辞林の解説を載せておくと以下のように解説されています。

認可
行政機関が第三者の行為に同意を与え、その行為を法律上有効に完成させる行政行為

許可に比べて、少々わかりにくい解説でですね。

わかりやすい例として保育園があります。待機児童の問題もあって、保育園には、認可保育園・認可外保育園があることが広く知られてきました。

認可保育園は国が定めた認可基準を満たすることで認可を受けています。そして、その認可を受けることで、補助金が支出されています。

その一方、認可基準を満たしていない場合は認可外保育園となりますが、だからといって保育園自体を運営していけないわけではありません。

許可の場合は、先程解説したように、本来禁止されているものであり、ここに許可と認可の大きな違いがあります。

また、公共料金についても認可制となっています。

ほぼ独占事業の中で、自由に料金を決められると困りますよね?

そのため、値上げは認可制にし、認可を受けてはじめて行為として完成するわけです。

もし、これが「許可」ならおかしなことになります。既に解説したとおり、許可というのは本来禁止されていることについて、その禁止を解除することです。

公共料金の値上げや値下げを禁止するのはさすがにやり過ぎですよね?

許認可とは

許可や認可と同様に、許認可という言葉も聞くことがあるかもしれませんが、許認可とは、単に許可と認可を合体しただけのただの造語です。

行政機関の手続きを行う際に、よく省略して許認可と言いますが、先程解説したように許可と認可はその重みが全く違います。

そのため「○○の事業をするために許認可が必要」と言っても、許可と認可のどちらに該当するかによって、大変さがかなり異なります。もちろん単なる届出よりは大変であることはわかりますが。。。

なんちゃってコンサルだと、この許可と認可の違いをわかっていないため、違いを明確にして説明しないといけない場合でも、かっこつけて許認可という言葉を使いたがるようです。

許認可番号なんてありません

上でなんちゃってコンサルの話を書きましたが、これは実在する人物です。

その人は、やたらとチャラく何か偉そう、でも業界ではある程度有名な人だったようです。ウェブサイトで見るだけなので仲間内で盛り上がっているだけかもしれませんが。。。

で、名刺交換をしたところ、名刺に「厚生労働省許認可番号 **-ユ-****」と書いていました。。。

許可と認可は先程解説したとおり、論理的には、許可番号や認可番号しかありえないわけです。

調べてみると、この「**-ユ-****」のユは有料職業紹介事業の許可を受けたときに付与される番号、ということで、有料職業紹介事業の許可を受ける要件も確認してみると「許可番号」となっています・・・、当たり前ですが。

もちろん、ただの間違いですし、私も誤字脱字は結構します。こんな細かいところで、仕事の善し悪しを評価するつもりはありませんが、名刺は重要な広報ツールの1つですし、せっかく許可を取ったのにもったいないなと思うわけです。

ただ、本来禁止されている行為について許可を受けて事業を行っているわけですから、大事にして欲しいし、何よりセンスがないなとも思ってしまいます。

まあ、このようなことがあって強く思い出したのが、マクドナルド創業者のレイ・クロックの自伝「成功はゴミ箱の中に」の中の一節です。

私は細部を重視する。事業の成功を目指すなら、ビジネスにおけるすべての基本を遂行しなくてはならない。

まとめ

今回は許可と認可の違いについてわかりやすく解説しましたが、ご理解いただけましたでしょうか?

今回取り上げた人も、私の前職を知っていればあんな偉そうな対応をしなかったような気もしますし、私もダサい名刺の話を書かなかった気がします。

あってはならないことですが恥ずかしながら私も誤字脱字はしてしまいます。でも、それが単なるミスなのか、それとも知識不足なのかという点は、職業上重要な気がしています。

例えば、就業規則の見直しについてよくご依頼を受けていますが、「規程」と「規定」のミスをよく見ます。社会保険労務士が作成したものでも・・・

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

中小企業の人事労務担当者の育成を中心に業務展開。専門記事の執筆やセミナー・社内研修の講師業も実施。

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