「許可」と「認可」の違い・ちなみに許認可番号なんてないですよ

公務員を退職してからというもの、毎日が驚きの連続です。

世の中には、怪しい・うさん臭い人や会社って多いんですね。。。法律用語をちらつかせて、自分自身がいかにすごい資格を持っているのか、ぐいぐい来る・・・ウザい。

ということで、今回は、公的機関との関係で必ず出てくる許可と認可の違い、そして「許認可番号」を語るアホな人について、元国家公務員職員としてぶった切りつつ、解説します。

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許可と認可の違い

まずは、似ているようで、実は意味合いが全く違う「許可」と「認可」の違いから解説します。

許可というのは、本来禁止されていることについて、特定の条件の下に、その禁止を解除することです。

行政機関に許してもらうことで、はじめてその行為ができるというイメージです。

例えば、車の運転は免許を取得することで許可を受けたことになります。

認可というのは、第三者による法律上の行為に行政が介入し、法律上の行為を完成させることです。

表現が若干固いかもしれませんが、例えば、公共料金については認可制が取られています。

独占事業で自由に料金を決めることができたら困りますよね。

だから、値上げのときは認可を受けてはじめて行為として完成するわけです。

もし、これが「許可」ならおかしなことになってしまうわけです。なぜなら、既に解説したとおり、「許可」というのは本来禁止されていることについて、その禁止を解除することです。

公共料金の値上げや値下げを禁止するのはさすがにやり過ぎですからね。

では、許認可とは何でしょうか?

「許可」と「認可」を単に言葉として合体しただけです。だから許認可番号○○○なんて絶対に書いていません!

私が出会った認可を自慢気に語る怪しい会社

そもそもなぜこのような記事を書く気になったのかということですが、立て続けに怪しげな人に出会ったためです。

まず1人目は労働保険事務組合をしている会社の人。

ちなみに、労働保険事務組合というのは、

事業主の委託を受けて、事業主が行うべき労働保険の事務を処理することについて、厚生労働大臣の認可を受けた中小事業主等の団体

労働保険事務組合制度、厚生労働省HPより

のことです。

で、この人がやたらと「当社は厚生労働省の認可を受けた団体なんですよ」とアピールしてくるわけです。

私の前職が厚生労働省職員というのを知らずに。。。労働保険事務組合の監査もしたことがあるけどね。。。

認可というのは基準を満たせばなれます。そして基準を見る限り、組織としての体制が整っていればなれます。

実際、全国労働保険事務組合連合会のページを見ると、平成26年3月現在で、全国に約9,900もの労働保険事務組合があるわけです。全然すごくないじゃん。。。

許認可番号を書いた名刺を自慢気に見せる専門家・・・

もう1人は、名刺に「厚生労働省許認可番号 **-ユ-****」と書いていました。

私のあまり知らない資格名の下に書いてあり、何だろうと不思議に思ったわけです。何か妙にちゃらい人だったし、まあいいかと思い、そのままにしていたのですが、直感的に怪しいと感じたわけです。

先程、解説しましたが、許認可というのは、許可と認可を一緒に言うときに使うだけの言葉です。

そのため、本来は「許可番号」か「認可番号」しかありえないわけで、許認可番号と書いてあるところで十分怪しい。。。

気になったので、後で調べてみると、この「**-ユ-****」のユは有料職業紹介事業の許可を受けたときに付与される番号でした。

ちなみに、厚生労働省の業務運営要領を確認してみたところ、やはり許認可番号ではなく、許可番号となっていましたwww

つまり、資格とこの許認可番号には何の関係もなかったわけです。

さも厚生労働省が「許認可」した資格のように名刺には書いていましたが。。。ダサい。。。

まとめ

公務員として働いていたときにも、個性的な方々にはお会いしていた気がしますが、少なくともうさん臭い人との接点はありませんでした。

今回紹介した方々も、私の前職を知っていれば、対応を変えた気もしますが。

役所の名前と、許認可という言葉が出たら、まずは何の許可または認可を受けているのか聞いてみましょう。意外ときちんと答えられないかもしれませんよ・・・

ちなみに・・・

抑えておきたい法律用語というのは多々ありますが、その一つが「規程」と「規定」です。

社会保険労務士のように一般的には人事労務の専門家と言われる人たちでも、この「規程」と「規定」の使い方はよく間違えています。

以下の記事で詳しく解説していますのでご参考ください。

規程と規定の違いとは? 法的に全く違うこの2つを詳しく解説!
今回は、当事務所が就業規則の見直しのご依頼を受ける中で気づいた初歩的なのに間違いがちな「規程」と「規定」の違い、そして「就業規則」と「規程」の関係について解説します。

また、一般の方だと、「法律」と「法令」の違いも、明確には説明できないかもしれません。そんなときは、以下の記事をご参考ください。

あなたは説明できる? 意外と説明できない法令と法律の違い!
専門家でもよく混同している法令と法律の違いについて、憲法、法律、政令、省令、通達と段階別に、そして賃金5原則を例に解説します。
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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

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