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今も昔も、管理職の中心的な業務は部下に指示を出し、部下を動かすことです。しかし、思いつきで指示を出したり、指示が曖昧だったりすれば、部下は混乱しますし、いずれは管理職の指示を聞かなくなります。
- 部下が言うことを聞いてくれない
- 指示した内容と違うことを部下がする
と嘆く管理職がいますが、それは大抵の場合、管理職の指示の出し方の問題です。
指示間違いのマネジャーは、大抵の場合、自分の指示ミスに気がついていない。ピーター・ドラッカー
管理職が抑えておくべき正しい指示の出し方は以下の3つだけです。
- 期限を定める
- 背景・目的を説明する
- 勤務時間内に指示する
1. 期限を定める
「なるべく早く」という指示ほど曖昧な指示はありません。海外でもASAP(as soon as possible) という言葉もあるので万国共通なのでしょうけど。
仕事には必ず期限があります。期限を曖昧にする理由は、多くの場合、管理職自らが最終チェックをするための時間ですが、その時間を読めていないためです。
ゴールのないマラソンほど、やらされていて辛いことはありません。管理職は指示を出すときは必ず期限を定めましょう。
部下の仕事に不安があるなら、早めの期限を定めて内容をチェックし、再度指示を出しても間に合うようなスケジュールを組めば良いだけです。
2. 背景・目的を説明する
仕事には必ず背景や目的があります。
見込み客へのプレゼンでも、商品購入をすぐに求める段階なのか、まずは商品に興味を持ってもらう段階なのか、商品以前に会社を信用してもらう段階なのか、目的によってプレゼンの内容や資料の作り方が異なります。
背景や目的が不明瞭なまま作成した資料は、結局「何を伝えたいの?」という資料にしかなりません。ボツになれば無駄な時間を費やしたことになり、無駄な作業をした部下は徒労感を感じるだけです。
無駄な作業を減らすためにも、管理職は背景・目的を説明した上で指示を出しましょう。
3. 勤務時間内に指示する
良いアイデアはリラックス中にこそ出るという研究結果もあります。
アイデアを思いついた管理職は残業時間、休日でも関係なく、すぐに部下に指示を出したくなるものですが、今の時代、勤務時間外に仕事の指示をしてはいけません。
残業時間の上限規制の問題、残業代の問題など、管理職は部下の人事労務管理に責任があるため、勤務時間内に指示することを厳守しましょう。
まとめ
「わからなければ部下が質問すれば良い」と考えている管理職はまだまだ多いようですが、部下から管理職に質問するのは、管理職が想像している以上に勇気が必要なものです。
いつでも質問して良いよという雰囲気を出しておくのも「できる管理職」の条件かもしれませんが、管理職が正しい指示の出し方を身につけ日頃から行う方が有益です。
もちろん、あまり細かく指示してしまうと、マイクロマネジメントになる場合もあり、部下の成長を阻害することにもなりかねません。
なお、上で紹介した3つの正しい指示の出し方に共通するポイントは「思いつきで指示しない」ということです。
以下の名言は有名ですが、部下を持つ管理職は昔から大変だったということでしょうね。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。山本五十六
- 毎年のように改正される労働法令への対応に頭を悩ませている
- 総務や経理などの他の業務を兼務しているので、人事労務業務だけに時間を割けない
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