法定休日の特定は義務ではないが必要である理由

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カテゴリー: 休日

就業規則の作成支援をしているときなど、たまに「法定休日を特定する必要があるか?」という質問を受けます。

法定休日の特定は必須ではない

まず、学説上の見解から紹介します。

人事労務の実務担当者が必ず参照すべき菅野「労働法」(第11版補正版)では、以下のように休日の特定は法律上必須ではないと解説しています。

休日は週のいずれかの曜日に特定され、固定されるのが週休制の本来かつ通常の姿であるものの、労働基準法第35条第1項の規定は文言上休日の特定を要求しておらず、休日の特定は法律上必須ではないと解するしかありません(P471)。

法定休日の特定に関する行政解釈

次に、行政解釈を紹介します。

行政通達(昭23.5.5 基発第682号、昭63.3.14 基発第150号)によると、以下のとおり、法律上の義務ではないものの、特定するように指導するという方針であることがわかります。

法第35条は必ずしも休日を特定すべきことを要求していないが、特定することがまた法の趣旨に沿うものであるから、就業規則の中で単に1週間につき1日といっただけではなく、具体的に一定の日を休日と定める方法を規定するよう指導されたい。

法律上の義務でないにも関わらず、行政通達というあくまで「行政内部のお手紙」によって企業を縛るのはいかがかと思います。

ただ、1週間に1日の休日付与という労働基準法の趣旨は、事前に労働者に休日を示し、週に1日は休息しなさいというものであって、週によってコロコロと変わるのはダメという行政解釈も理解はできます。であれば、きちんと法律に明記すべきですけどね・・・

また、割増賃金の計算上、法定休日の特定は必要になるため、企業の実務的には結局必要となります。

まとめ

以上をまとめると、

  • 法定休日の特定は、法律上の義務ではない
  • ただし、割増賃金の計算をする際に、法定休日の特定が必要となる
  • また、実務的に毎週特定の日を休日にしているはずで、結果的にその日が法定休日になる

ということです。なお、法定休日は日曜である必要はなく、土曜でも平日でも構いません。

関連:労働基準法における休日の定義、法定休日と所定休日の違い

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