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「すごい経営者」インタビューとは?
新企画として、沖縄の「すごい経営者」インタビューを開始します。
沖縄でお会いする経営者の方々はみな驚くほど個性的です。たまに、うゎっ、これはかなりの変人!って人もいますw
でも、事業の話をすると、一様にすごい経験をされています。創業時の苦労話であったり、まさに極限状態の中をものすごい頑張り抜いて業績を上げていく話なんて、まるでヒーローの話を聞いている感じです!
当初は、単に個性的な経営者の話を自分自身がじっくりと聞いてみたいと思っていただけですが、よくよく考えてみると、せっかくの面白い話を独り占めにするよりも、微力ながらでも、ご厚意でインタビューを受けていただいた経営者の方々の宣伝になるかもしれないと思い、このようにしてまとめていくことにしました。
経営者インタビューというのは、多くのサイトで行われていますが、本企画でこだわりたいと思ったのは、以下の3つです。
- まずは、じっくりとお話を伺うこと
- 創業時の想いやご苦労などのストーリーを引き出し文章化すること
- 私自身の専門分野である働き方・組織の仕組みづくりなど、人事・マネジメントの哲学・共有化できる内容を引き出すこと
それでは、記念すべき、沖縄の「すごい経営者」インタビュー第一回のゲスト・琉球オフィスサービス代表取締役社長・藤本和之さんのインタビューをどうぞ!
沖縄移住のきっかけは何ですか?
沖縄に来たのは2006年です。以前勤務していた会社の事業の一環として沖縄の現地法人立ち上げが目的です。 前の会社には10年程在籍しましたが、営業所や関係会社の立ち上げに縁があり、通算10回は転勤しました。大半は1、2年くらいで転勤でしたが、半年で転勤というのもありました(笑)
10回の転勤というのはかなりお忙しい会社だったんですね。創業されたのはいつですか?また、きっかけなども教えてください。
沖縄に来てすぐに思ったのが商売がやりやすい地域だなということです。ほとんど競合がいないし、いたとしてもサイズが小さい、そんな印象を受けました。また、これは競争が盛んでないためですが、値段が高値で止まっているというのも感じましたね。
2010年に、前の会社の同僚と二人で独立しました。彼は今も一緒にやってくれていて、まさに右腕という存在です。きっかけは、やはり商売の臨場感というか、商売自体が好きということですね。
沖縄は商売がやりやすい地域というのは興味深いです。Web制作というサービスの展開は競争が大変そうな印象ですが当初からWeb制作で事業をやろうと思ったんですか?
前の会社がBtoBの営業主体だったので、BtoBでやりたいとは思っていました。Web製作はレッドオーシャンだという人もいますが、それはやり方次第です。
ウェブサイトは企業に限らず個人事業主でも、今や誰でも持つ時代です。しかし、まだまだ持ってない人も多いという状況です。
ご存じのとおり、国内の企業数のうち中小規模企業の割合は99%です。きちんと営業を行っていけば、まだまだブルーオーシャンだと思っています。しかも、大半のWeb制作会社というのはデザイナー中心で営業が苦手だったりします。そのため、営業力があれば勝負はできると当初から思っていましたし、なにより当社の社員は営業力が強いんです!
よく社員には、うちはWeb制作会社じゃない、マーケティング&ファイナンスの会社なんだって言ってます(笑)
面白い表現ですね(笑) 事業内容はWeb制作だけではなくて他にもあるんですか?
Web制作は創業当初から行っていますが、商売のもくろみは7〜8割は外れると思っていた方が良いというのが持論です。実は、2013年頃、フリーマガジンの発行を考え、2年ほど準備していたんです。エクセルでかなり緻密にシミュレーションをしていましたし、目標値とその目標に達するまでの時間もきっちりと決めていました。
それで、実際にフリーマガジンの発行をやってみたんですが、思ったほど伸びなかったんですね。シミュレーションがそれほど間違っていたわけではないです。実際、もう少しやれば黒字化できるというのが見えるところまで行きましたから。でもトップにはなれない、なれたとしても2位以下との差がほとんどない、そんな状態が見えました。
それで撤退を決断しました。
僕は、会社の中で一番働いていないと自負していますが、この撤退という決断は、最大のファインプレーだったと思っています。
社長が一番働いていないかどうかはよくわかりませんが(笑)。ただ、2年間準備した事業を撤退するというのは相当の決断ですね。この撤退という決断にはどれくらいの時間をかけたんですか?
どうだったでしょう? ただ撤退を決断する1週間前までは「ガンガン行くぞ」って檄を飛ばしていた気がします(笑) 今、思い返してみても、この撤退という決断ができたのは、自分自身にとっても大きな自信になりました。当初シミュレーションをする中で、投資で言う損切りのラインはもちろん決めていましたが、本当にできるのかという不安は持っていました。
そんな中で、実際に決断しなければならない状況になり、そして自ら撤退という決断を下せたわけです。そのとき、これから色々なことにチャレンジできるぞと自信を持つことができました。実際に危ないと思ったら撤退できるわけですから。
やはりそのような決断力というのは、以前の会社で培った事業立ち上げの経験が活かされているのでしょうか?大学卒業後ストレートで以前の会社には入社されたんですか?
実は大学には10回ほどしか行ってなくて結局中退したんです。自分に合わないと思ってしまって。
それでバーテンダーをしていたんですが、オーナーにかわいがっていただき、お金を貸すから商売してみないかと言われ、そのオーナーの所有するカラオケ店を買ったんですね。
でも、そのカラオケ店が見事に失敗してしまいました。
それで、借りたお金を返すために、1日12時間、2交替制の工場で鉄に穴を開ける作業をして借金を返しました。工場が田舎の奥地のようなところだったのですが、同僚は日系ブラジル人だけでしたし、彼らは日本語ができないのでおしゃべりもできず寂しかったですね。住んでいたアパートもコンビニまで車で30分程度のところでしたし。失敗した自分が悪いんですが。
気軽に質問した内容の答えが想像を超えていますし、その光景を思い浮かべると、壮絶な人生ですね。。。藤本さんとはよくお会いしていますが、そんな経歴をお持ちとは知りませんでした。そのような壮絶な経験があるとどんな辛いことでも耐えられそうですね。
話しながらふと思ったんですが、以前の会社というのはすごい激務で有名な会社だったんです。でも、あまり抵抗がなかったのは、もしかしたら、この経験があったからかもしれませんね(笑)
話を少し戻しますが、創業されたときの想いや理念について教えてください。
うーん、強いて言えば「願望の追求」ですね。せっかく独立したので自分の思ったこと・やりたいことをすべて実現したいと思っています。
その一つが、ユーザー、スタッフ、会社のすべてが満足できるビジネスモデルの確立です。
以前の会社は上場企業だったのですが、短期的な利益を求めざるをえないというのは上場企業の宿命です。上場と投資家の利益というのは切れない関係ですから。そして短期的な利益を追えば、お客様、会社、従業員のすべてが満足する状況を確立するのは難しいと感じていました。
だからこそ、自由にできる自分の会社では、ユーザー、スタッフ、会社のすべてが満足できるビジネスモデルを大切にしています。
弊社では、この10年で以下の3つでNo1を目指すという目標を掲げています。
- 県内情報関連企業最高のサービス
- 県内情報関連企業最高の待遇
- 県内情報関連企業最高の収益力
この中で「県内情報関連企業最高のサービス」というのがありますが、弊社のWeb制作は、制作費0円、ぜんぶコミコミの月々6,900円でサービスを展開しています。解約も自由です。
そうすると、いかにお客様に継続していただけるか、つまりお客様に満足し続けていただく必要があるわけです。制作してすぐに解約となると損失が大きくなりますから。
そのため、会社も従業員も、顧客満足度を最重視します。そしてこの顧客満足度が会社の利益につながるわけです。つまりCS(customer satisfaction, 顧客満足)=利益の関係です。
この仕組みにより、ユーザー、スタッフ、会社、この三者すべてが満足できる方向に向かって行けると考えています。
毎月6,900円のみで、初期費用、長期間契約、解約違約金すべてなしというのは思い切ってますよね。最初は苦労されたのではないですか?
創業時から、詳細にシミュレーションをしていたのですが、このビジネスモデルで進めていけば、最初の3年ぐらいはどんなに頑張っても赤字が続くというのは覚悟していましたし、続けていけば黒字化するのもわかっていました。当初よりも早く、36か月目に黒字化したのは社員の頑張りのおかげです。
創業当時の事務所は倉庫のようなところで、暖房もありませんでしたし、私自身も手取り一万円といった生活が続きました(笑)早い時期に女性社員も入社してくれたのですが、あんな事務所でよく入ってくれたし、よく残ってくれたと感謝しています。トイレも男女共同でしたし。
事業がうまく回るための秘訣は、ひとえにgive > take、いただく以上に提供し続けるということです。その結果利益もついてきます。
【後編】は以下からどうぞ!
- 毎年のように改正される労働法令への対応に頭を悩ませている
- 総務や経理などの他の業務を兼務しているので、人事労務業務だけに時間を割けない
といった悩みを抱える企業の経営者・人事労務担当者向けに、公開型のブログでは書けない、本音を交えた人事労務に関する情報・ノウハウ、時期的なトピックに関するメールマガジンを「無料」で配信しています。
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