管理職の役割とモチベーション:ポイントは「重要な存在」

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

管理職の役割の一つとして、部下のモチベーションアップを上げる人がいますが、本当にそうでしょうか?

私は、実はこのモチベーションアップには疑問を感じています。

そもそも、モチベーションは自分で上げるものではないでしょうか???

少なくとも私自身がサラリーマンとして平社員のときはそう思っていましたし、管理職になってからもやはり同じように思っていました。

おそらく全体の士気を示すモラールとモチベーションの混同でしょうし、モラールアップならまだ理解できます。

でも、それが管理職の役割かというとやはり違和感が拭えません。

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金銭によるモチベーションアップは一過性

私の前職は公務員でしたので、ボーナスを弾んだり、給料を他の人より上げたりすることは不可能でした。

そのため、モチベーションアップの唯一にして最大の方法は「今、頑張れば将来偉くなるかも・・・」という言葉だけでした。もちろん約束なんてできないわけですが。だから公務員にとって人事というのは最大の関心事項なのです。

で、金銭によるモチベーションアップというのはよく使われる手法です。思いつきやすいですし。

ただ、このニンジンをぶら下げる方法というのはあくまで一過性のものです。

ボーナスであれば一時的なものなのでよいだろうと考えがちですが、一度もらってしまったら次も期待してしまうのが人情です。

一度もらって、次もらえなかったら、逆にモチベーションが下がることもありますし・・・

そのため、多くの企業は人事評価を行うことで、説明の整合性をとるわけですね。逆に言えば、人事評価もせず、そのときの感情でボーナスを上下させているのであれば、本来不要なはずのモチベーション管理をしなくてはならなくなるということです(^0^)

そのため以前提案しましたが、金銭的価値でないところで、特別な報酬を演出するというのはオススメの手です。

社員のモチベーションを上げるための理論と実践・給料以外の報酬はこんなにある!
今回は、非金銭的な報酬、つまり給与や賞与に関連させずに社員のモチベーションを上げる実効性のある方法をご紹介します。

モチベーションアップは管理職の役割ではない!

本題に戻りますが、やはり私はモチベーションアップは管理職の役割ではないと思っています。

では、なにか?

私はむしろ管理職の役割は部下のモチベーションを下げないことだと思っています。

私の経験上、部下のモチベーションを下げる管理職というのは多く存在します。

幸いなことに、私自身は毎回上司に恵まれていてほとんど当たったことがないので被害には遭いませんでしたが。

あなたはこんな管理職になっていませんか?

  • アイデアを出したらダメ出しから始まる上司
  • やたらに前例にこだわる上司
  • 他業種の動向など調査ばかり求める上司
  • 逐一、進捗報告を求め、内部向けの資料ばかり作らせる上司
  • 逆に、完全に放置しているのに、結果ばかり督促する上司

管理職の役割はまず認めること

アイデアを求めるのなら、どんなアイデアが出てきても、まずはその努力を認めましょう。

前例が少なければ、むしろ喜び、実現するための方法を一緒に考えましょう。

まずは部下に任せてみて、困難な状況になっていれば手を差し伸べるような器を見せましょう。

結果はもちろん大事ですが、部下の育成という観点からも部下の様子を観察し、計画通りの進捗なら誉め、計画から遅れているようなら相談に乗りましょう。

結局、子育てと一緒なんです。

自立した大人になれるように、まずは誉める、困難に当たっていたら相談には乗る、でも自分自身で達成できるように見守ってあげる。

子供が何かを成し遂げたときに「私が教えたからできたんだ!」なんて言わないですよね?

D・カーネギーの名著でもある「人を動かす」でも指摘されているように、自分を重要な存在だと思いたい気持ちは人間の最大の欲求の一つです。

そのため、上司の役割は、部下に「自分は重要な存在だ」と実感できるようにすることです。

管理職が個人個人のモチベーションをアップさせることは難しいことです。でも、モチベーションを下げないようにすることはできるはずです。

人はコントロールできませんが、自分はコントロールできますよね?

モチベーションを下げないように振る舞うことが、結果として部下のモチベーションをアップさせるのではないか、私はそう思っています。

なお、管理職クラスであれば当然ご存じとは思いますが、一人一人の部下が「マズローの欲求5段階説」のどの段階にいるのかを考えるだけでもつき合い方は変わるでしょう。

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また、そもそも「正しい地図」がなければモチベーションアップも無意味です。早く間違った場所に到着するだけですから・・・

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

最近は記事の執筆やセミナー講師の依頼にも積極的に対応。仕事内容がわかりにくいとよく言われるので、業務内容・実績を紹介するページを作成しました!

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