組織を腐らせないための人事の役割と人事評価の意義

話題になっている企業広報のあり方、内側から腐る会社といった記事を読んで感じた人事の役割・人事評価の意義に関する私見をまとめてみました。

最近は採用難もあって、既存社員の活用、離職防止対策という点に意識を向けている会社が増えている印象があります。本来は採用難に関係なく、日頃から意識しておくこととは思いますが・・・

無意味な行為を続ける従業員と人事評価の意義

企業広報が読まれもしない資料作りに腐心する愚かさ」という記事が話題になっていますが、これは採用や人材育成の問題でもありますが、私は人事評価の問題だと考えています。

企業広報のあり方に関する問題提起からはじまり、思考停止人間に警鐘を鳴らしている記事なのですが、では、なぜムダだとわかっている行為を従業員は繰り返し続けるのか?

それは「やることさえやっていれば問題ないでしょ」と考えるからであり、サラリーマン的発想とも言えるかもしれません。

この記事の場合ですと、社内調整を頑張りプレスリリースをつくった、○○枚リリースした、そんなことで評価される、だからムダだと本人がわかっていても続けるわけです。

そう考えると、問題はその人自身というよりも、会社の仕組み、もっと言えば人事評価の問題だと言えます。

○○枚リリースしたというのは活動したことへの評価ですが、本来は取り上げられた件数、LPを用意しているならそこにどの程度のアクセスがあったのかなど成果への評価であるべきです。

そこまで求めるのは厳しすぎるということであれば、リリースをする過程で従来と異なった工夫を加点するような評価にすればよいでしょう。

モチベーションを下げ続ける人事は不要

また「ソニーをダメにした全員実名「5人の男」たち 環境が悪いのではない。組織は常に「内側」から腐るという記事も、実名入りでかなり強烈な記事です。

記事の中では「人事の責任者として、社内のモチベーションを下げ続けているとの批判が集まっている」という人事・総務担当の執行役も取り上げられていますが、こんな状態は最悪です。

もちろん、あくまで記事による判断なので事実かどうかはわかりませんが。

以前、星野リゾートの星野社長による雑誌のインタビューを「愚痴1つ1つが人事の問題! 経営難の星野リゾートを救った強烈な方法」という記事にし、以下の名言を紹介しました。

  • 会社への愚痴は人事の問題
  • スタッフや社員が会社を辞める本当の理由は「一身上の都合」ではなく「業務上の都合」

また、社内のモチベーションを下げ続けている元凶が以下のような「人事部」や「人事労務担当者」というのは、企業規模に関わらずよく聞いたりします。

職業柄そのような話を聞くと残念ですが・・・

  • 画一的にルールを押し付ける
  • 柔軟性がない
  • 相談しやすい雰囲気もなく敷居が高い

うまく組織がまわっている企業というのは必ず組織の中に調整役がいます。個人レベルでも部署レベルでも。

本来はそういった役回りをこなすのが人事部であり、人事労務担当者です。

ソニーと言えば、設立書の「自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」という文言が有名ですが、以下のような状態になっているのであれば残念です。

私の世代にとってはソニーってあこがれの企業だったんですけどね・・・。

ソニーが培ってきた自由闊達とは、みんなで意見を出し合って、決めたらそこへ向かって一丸で進むということ。それぞれが違う方向を見て勝手なことをするのとは違う。今のソニーは、自由闊達のなんたるかを知っているのかと、疑問に思うことがあります。

関連:モチベーション管理に役立つ2つの科学的理論と管理職の役割

人事労務の秘訣を紹介するメルマガを購読しませんか?

毎月1回、第1水曜日(次回は2019/6/5に配信予定)に、人事労務に悩む経営者・担当者向けに、公開型のブログなどでは書けない本音を交えた人事労務に関する情報・ノウハウなどの秘訣をお伝えしています。

また、人事労務担当者が対応すべき時期的なトピック、人事労務に関係する参考情報、購読者限定のお得な案内も配信していますので、ご関心があれば登録ください。

購読の登録は以下のフォームよりお願いします。購読して不要だと思ったら簡単に解除できます。

登録の際のお願い
氏名の欄には、本名を漢字で入れてください。
たまに「たこ」など明らかにふざけた名前を登録する方がいますが、見つけ次第、削除しています。
* 必須項目


記事が参考になったらシェアをお願いします。


あべ社労士事務所では、会社の人事労務の実務を行う上で必要な規程や様式類などをご提供しています。実務でお悩みの方はご参考ください。