労働基準監督署の処理の流れについて質問を受けたので回答します

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

今回は、労働基準監督署が行う処理の流れについてご質問をいただきましたので回答します。

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労働基準監督官とは?

労働基準監督署が行う処理の流れを紹介する前に、まずは労働基準監督官の役割について解説しておきます。

労働基準監督官とは、厚生労働省ウェブサイトにある労働基準監督官採用試験で以下のように定義されています。

労働基準監督官は、労働基準関係法令に基づいてあらゆる職場に立ち入り、法に定める基準を事業主に守らせることにより、労働条件の確保・向上、働く人の安全や健康の確保を図り、また、不幸にして労働災害にあわれた方に対する労災補償の業務を行うことを任務とする厚生労働省の専門職員です。

つまり、労働基準監督官は法に定める基準を事業主に守らせることが役割であり、法違反でない民事的な事項に関する相談は基本的に関係がありません。この場合は各労働局に設置されている総合労働相談コーナーで相談を受けることになります。

国への労働相談は10年連続で100万件を超えています。このうち最も多い相談が「いじめ・嫌がらせ」いわゆるパワハラとなっています。

労働基準監督署が行う処理の流れ

それでは本題の労働基準監督署が行う処理の流れについて紹介します。

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厚生労働省ウェブサイトの資料から上の図を拝借しましたが、この図に基づくと、労働基準監督官の主な業務は以下の3点に集約されます。

  1. 定期監督
  2. 申告監督
  3. 災害調査

定期監督は、年間計画に基づき重点対象とする事業場に監督、つまり立入調査のことです。

申告監督というのは労働者からの申告に基づいて監督すること、災害調査というのは死亡などの労働災害があった場合の調査のことです。

この図のように法違反があれば、即時の対応、1か月以内の対応など期限を切られて是正勧告書という書面を渡されます。この是正勧告に対して、会社は是正した証拠を示した報告が求められます。

この報告を提出しなければ、再監督などの形で再度の調査・指導が行われます。そして、是正をしない、報告をしない、ウソをついて逃れようとするといった悪質な対応を繰り返すと司法処分が行われるわけです。

最近では技能実習生に関する悪質事例ということで逮捕までされましたが、これは悪質の最たる例です。

先日岐阜県の会社社長と謎のコンサルタントが労働基準監督署に異例の逮捕をされました。労働基準監督署って逮捕が出来るの?と友人に聞かれたので、今回は労働基準監督官の司法警察権について解説します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回いただいたご質問は、図の中の「使用者からの事情聴取」の段階であり、来署依頼の文書で様々な帳簿を持ってくるように依頼されたようです。

突然、帳簿を求められて慌てないように日頃から法定帳簿はきちんと整備しておきましょう。法定帳簿がないという時点でアウトですから。その上で主張したいことがあれば裏付けとなる証拠書類、事情聴取のシミュレーションなど、きちんと準備しておくことです。

また、指導を受ける際には必ず根拠となる法律を確認するようにしてください。担当する監督官によっては法律以上のことを指導という名目で求めてくることがありますが、法律以上のことを行うかどうかは会社が決めることです。

私の過去の職歴もあって、労働基準監督署が突然来たとき、どのように対応をすればよいのかといったご相談を受けることも少なくありません。そこで、今回は労働基準監督署が突然、臨検に来たときにどのように対応すれば良いのか、対策の3つのポイントを解説します。

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この記事を書いた人


安部敏志:社会保険労務士

「就業規則は働き方のルールであり、社内で自ら作成・修正すべき」という信念のもと、中小企業の人事担当者の育成に従事。
その他、専門雑誌等の記事の執筆にも積極的に対応。

事務所公式サイト:あべ社労士事務所

なお、同業の社労士から事務所運営や営業方法などの相談を受けることが増えていますが、当事務所は開業当時から この方法をそのとおりに実行しているだけです。

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