有給休暇消化率は47.6%・法改正による有休消化の義務化の影響は?

今回は、最新の統計調査である「平成27年就労条件総合調査結果」に基づく、有給休暇の取得日数・取得率、産業別の取得率をご紹介します。

H30.10.17追記
最新の統計「平成30年就労条件総合調査結果」による年次有給休暇の消化率については以下の記事で解説しています。

関連:有給休暇消化率は51.1%! 会社にとっても有給休暇が重要?

有休消化に関するよくある相談

年次有給休暇の取得は労働者の権利であり、会社にとっては付与することが法律により義務付けられています。

ただ、実務的な観点から申し上げると、有給休暇については、特に退職時に以下のようなトラブルが多く発生します。

  • 労働者側:有給休暇が余っているので最後にすべて消化して退職したい
  • 会社側:業務の引継などの関係で最後に一気に休まれると困る

労働者側も在職中は不満を持っていても、会社に要求しないものです。でも退職すると決めたら権利の行使に躊躇しません。

また退職日までの日数の関係で、残った有給休暇の日数が消化できない場合、労働者側は有給休暇の買い上げを求めることもありえます。また退職後に金銭を要求される事例もあります(←相談実績あり)。

このトラブルの場合、会社側は不利な状況になります。有給休暇の取得というのは労働者の権利ですから、それを拒否することは基本的にできません。

そのため、会社側は、後々のトラブルを防ぐためにも、日頃から有給休暇の取得を促進しておくことが重要になってきます。

http://worklifefun.net/regulation-of-days-off/

有給休暇消化率は47.6%と半分以下

平成27年就労条件総合調査結果によると、有給休暇の取得日数は8.8日、調査対象となった労働者1人平均付与日数は18.5日であったことから、消化率は47.6%となっています。

有給休暇消化率の推移については以下の図のとおりです。

ただし、平成27年就労条件総合調査の対象は常用労働者30人以上の民営企業であり、今回から調査対象が変更となっています。

時系列的な比較のため調査対象を揃えた結果としては47.3%と発表されており、前年の48.8%から低下していますが、今後はこの数字が用いられるため、以下の図では今回発表の47.6%を選択しています。

知っておきたいのは、有給休暇消化率は50%すら超えていないということです。

産業別の有給休暇消化率

規模別に見ると、会社の規模が大きくなれば、有給休暇の消化率は高くなります。この当たりは想像どおりですね。

それでは産業別の消化率はどうでしょうか?

今回見やすいようにグラフにしてみました。

最も取得率が高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の69.8%、最も低かったのは「宿泊業、飲食サービス業」です。

現在、労働基準法改正案が国会に提出されており、改正案が成立すると、企業に年5日の有給休暇消化の義務が課されることになります。

このように統計を見ながら、政策の動向を見ると、何を意図しているかよくわかりますね。

この法改正が成立すると消化率は大きく上昇すると思いますが、現在、高度プロフェッショナル制度の影響もあって審議はストップされています。

http://worklifefun.net/obligation-of-five-days-off/

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