給与計算ソフトを徹底比較! 中小企業にオススメできるソフトはどれ?

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

今どき紙やエクセルで給与計算をやっていませんよね?

給与計算ソフトを使うことで、毎年のように変更される社会保険料率への対応、年度更新・定額決定・年末調整の記載ミスを防ぐことができます。

また、ミス防止以上に大きなメリットとなるのが労力の大幅な削減です。例えて言うならば、そろばんで正確な計算ができると言っても、今どきそろばんを使用するようなムダな時間を費やす人はいないというのと同じです。給与計算ソフトの使用料金以上に、人件費を削減することが可能となります。

昔のようにソフト単体で何十万円もしていた時代ならいざ知らず、クラウド給与計算ソフトが台頭してきてから、ソフトを使わないという選択肢はありえないわけです。

そんな中、最近オススメの給与計算ソフトはなに? と質問されることが増えてきたので、今回はどんな給与計算ソフトがあるのか調査・比較してみました。

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給与計算ソフトを利用するメリット

給与計算ソフトは、従業員の情報、基本給、各種手当の金額を事前に入力しておけば、あとは毎月の勤怠情報を入力するだけで、社会保険、労働保険、税金などを自動で控除した上で給与額を計算してくれます。

もちろん、毎月の各従業員の給与明細書も作成でき、ソフトによっては各従業員がWeb上で見ることができるため、給与明細書をそれぞれ印刷し封筒に入れて配布するといった手間も省けます。

また、労働保険の年度更新、社会保険の定時決定、年末調整などの年間業務についても、蓄積されているデータを用いて複雑な作業をすることなく、帳票に印刷するだけで処理することができます。

そう考えると、今や作業効率が上がるかどうかといった比較をするまでもなく、給与計算ソフトを使わずに処理をしているのは論外とすら言えそうです。

特に、今のように働き方改革が叫ばれる中、正社員、契約社員、パート、嘱託といった雇用形態の多様化だけでなく、働く時間や場所など様々な働き方を認めていくのであれば、勤怠管理・給与計算はさらに複雑になっていき、ミスが起きやすくなっていきます。

給与計算というのは従業員の生活に直結するため、ミスがあってはならない作業であり、自動化・省力化というのは今後ますます重要なポイントになってきます。

給与計算ソフトの種類

給与計算ソフトには、インストール型とクラウド型の2種類があります。

インストール型として有名なのが、やよいの給与計算、弥生給与の弥生シリーズ、勘定奉行のOBCが展開する給与奉行です。家電量販店やネットでパッケージが販売され、ライセンスを購入し、個々のPCにインストールして利用することになります。

インストール型の給与計算ソフトの特徴は以下のとおり。

  • 買いきり型なので、1度購入すれば追加料金が不要
  • ネットワークへの接続が不要

追加料金が不要とは言っても、社会保険料率は毎年変更されており、バージョンアップなどで追加料金が必要になりますし、サポートや保守などを有料として、固定費を払わせようとしています。

このビジネスモデルの場合、MicrosoftのOfficeを想像していただくとわかりやすいのですが、いかに買い替えや追加料金を払わせるかが肝となるため、ユーザーからすれば、メリットを帳消しにするようなデメリットがあります。

このインストール型への不満から、最近大きくシェアを伸ばしているのがクラウド型で、給与計算ソフトfreeeMFクラウド給与はTVCMをしていることもあって有名ですし、使い勝手などの質問をいただくことが増えています。

クラウド型の特徴は以下のとおり。

  • インストール作業が不要
  • 社会保険料率・税理が自動アップデート(追加料金不要)
  • 会計ソフトやマイナンバーとの連動も自動
  • クラウドなので社外でも利用できる
  • 給与明細をWebやスマホで見ることができる

クラウド型は基本的に月額料金スタイルです。

データがインターネット上にあるため、どのPCからでも、そして社外でも利用することができるという大きなメリットがあります。

給与計算ソフトの料金

給与計算ソフトを比較する際に最も気になるのは料金でしょう。

機能面の差は? と思うかもしれませんが、結論から書くと、正直なところ各ソフトで機能面に大きな差はありません。今回調べるに当たって、何か特筆すべき機能がついているソフトがあるかと期待しましたが・・・

なお、今回の調査では、給与計算に求められる以下の基本的な機能があることを前提にしています。

  • 所得税、雇用保険料、社会保険料の自動計算機能
  • 時間外労働に伴う割増賃金、遅刻・早退・欠勤による控除の自動計算
  • 月給・時給等の雇用形態による違いを自動で反映
  • 労働保険の年度更新、社会保険の定時決定・随時改定に対応
  • 年末調整に対応

インストール型の給与計算ソフト

まずは、インストール型の給与計算ソフトについて表にまとめてみました。こうしてまとめてみると料金も様々ですね。従業員人数によるとも言えそうです。

名称 料金 特徴
給与奉行 220,000円〜 スタンドアロンは従業員300名まで
保守サポート料金は不明、別途見積もり?
やよいの給与計算 28,080〜38,880円 従業員20名程度までの事業所向け
保守サポートは別途18,360円〜
弥生給与 78,300〜99,900円 従業員100名までの中小規模法人向け
保守サポートは別途37,800円〜
給料らくだプロ 19,800円 従業員100名以内を推奨
保守サポートは別途10,800円〜
別に安価な製品もあるが機能面の制約あり
かんたん! 給与 27,000円 従業員50名まで、50人を超えた場合は事業所を分けることで対応(注:実用性の面で難あり)

クラウド型の給与計算ソフト

次に、クラウド型の給与計算ソフトについて表にまとめてみました。

インストール型ソフトはバージョンアップの度に買い替え料金が必要になりますが、クラウド型ソフトの場合はバージョンアップは無料、買い替えも不要です。

また、インストール型製品は有償サポートばかりですが、クラウド型は基本的に無料サポートとなっているため、以下の表から除外しています。

クラウド型ソフトは良いことばかりのように見えますが、もちろんデメリットもあります。

それは従業員の人数により価格が変わることです。従業員の人数が増えることにより、インストール型の方が安くなる可能性があります

なお、給与計算ソフトに限りませんが「料金は要お問い合わせ」となっている製品もあり、料金の目安がわからない製品なんてユーザー視点の欠如だと思っていますので、そのような製品は今回の紹介から除外しています。

名称 料金
給与計算ソフトfreee 月額1,980円、年額19,800円、4人目からは月額300円/人
MFクラウド給与 月額2,580円、6人目からは月額300円/人
※従業員1人なら無料
やよいの給与明細オンライン 月額450円、年額4,500円(10名まで)、月額1,200円、年額12,000円(30名まで)人数を超えるごとに月額200円/人を追加
フリーウェイ給与計算 従業員5人までなら無料、6人以上は月額1,980円
給与ワークス 初期費用10,000円、月額3,000円/2ID(管理者が2人という前提)
workcloud 1,000円
奉行J -給与編 初期登録費用20,000円、年間利用料40,000円
※従業員登録は50名まで

給与計算ソフトのおすすめは?

最後に、オススメの給与計算ソフトについてまとめておきます。

まず、上でも書いたように給与計算ソフト単独の機能という面を考えるとそれほどの違いはありません。

となると、価格は大きな検討材料になりますし、毎年のように変更される社会保険料率を考えても、バージョンアップや買い替えなどが不要なクラウド型にはかなりの魅力があります。

ただし、従業員の人数によっては、クラウド型の方が割高になる場合があります。

また、業務全体の効率化を考えると会計ソフトとの連動も気になるところであり、意外と重要な点が、使い勝手の相性です。

当事務所のクライアントの導入状況としては、給与計算ソフトfreeeMFクラウド給与に二分されています。

クライアントに使い勝手をヒアリングしてみたところ、以下のような違いが見られました。

  • MFクラウド給与:経理経験者に好評
  • 給与計算ソフトfreee:直感的な操作から給与計算ソフトをはじめて使う方に好評

なお、当事務所のクライアントの大半が100名未満の会社で、その中でも20〜50名規模の会社が多くなっています。

また、従業員5人以下ならフリーウェイ給与計算は無料で利用できるので、こちらも試してみたいところです。

結論としては、担当者の経歴次第もあり、無料登録期間を利用して、使い勝手を試してみるべしということに尽きそうです・・・。

なお、当事務所がクラウド型の給与計算ソフトにしたいというご相談を受けたときには、クライアントの大半が利用していることもあって給与計算ソフトfreeeか、MFクラウド給与のどちらかをオススメしています。

当事務所では給与計算代行自体は行っていませんが、給与計算に伴う疑問点などについてはメール相談で対応しており、macにも対応しているこちらの2つであれば利用経験がありますので。

2017/8/1追記

給与計算freeeが料金据え置きでの月額1,980円で、入退社手続きなどの労務管理、勤怠管理機能も備えた「人事労務freee」に生まれ変わっています。

料金がそのままで機能アップということで、他の給与計算ソフトから頭一つ抜けている印象です。

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

中小企業の人事労務担当者の育成を中心に業務展開。専門記事の執筆やセミナー・社内研修の講師業も実施。

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