就業規則の策定と実際の運用・ポイントは性善説と性悪説の使い方!

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

あなたの会社はきちんと就業規則を定めていますか?

その就業規則に沿って運用していますか?

人事労務管理のご相談を受ける中で、最も多くそして深刻なのが社員とのトラブル対応ですが、そのほとんどが就業規則の運用を間違えているために発生している問題です。

そこで、今回は、就業規則と実際の運用についてそのノウハウを解説します。これは人事労務管理のコツでもあります。ポイントは性善説と性悪説の使い分けです。

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就業規則はなぜ重要なのか?

まずは、改めての確認ですが、そもそも、なぜ就業規則が重要なのでしょうか?

労働基準法で常時10人以上の事業場は就業規則の策定が義務づけられているから?

それは、もちろん正解です。

しかし、法律で決められているから従わなければならない、こんな発想だけでは本質を見誤ります

就業規則というのは会社のルール・方針・社員との約束事です。社員全員がいつでも働く上でのルールを見ることができ、それに従って日々仕事をすることができる、ここに意味があります。

そして、その会社のルール・方針である就業規則は、社長自身の理念・方針を書いていくわけです。

もちろん、就業規則の中には、法令で求められている必須の記載事項というのはあります。しかし、それ以外のことも書いてよいわけです。

というよりも、書かなければなりません。

社員にやって欲しいこと、逆に、やって欲しくないこと、どんなことでも書いていけば、それが会社の方針となります。

法令に違反しない限り、自由です!

朝7時、昼12時、業務の開始時間も選ぶことができます。もちろん、フレックスタイム制を導入すれば、社員自身も自ら働く時間を選ぶことができますが。

人事労務管理上のトラブルが発生する原因

さて、ご相談を受ける中で共通しているのが、ルール(就業規則の内容)が甘く、運用が厳しいという問題です。

例えば、労働基準法では、有給休暇の付与開始時期は勤務開始の6か月後に10日付与されると定められています。

逆に言えば、労働基準法をそのまま就業規則として適用すれば、社員は働き出してから6か月を経過するまで、有給休暇を取ることができません。

しかし、就業規則の中で、勤務開始後すぐに10日間の有給休暇を社員に付与する、となっていれば、それは会社のルールとなります。実際、私が見た多くの企業の就業規則ではそのようになっています。

これは労務管理の最低基準を定めた労働基準法を上回るものであり、社員にとっても好条件となるためありがたいことでしょう。

ただ、大きな問題があります。

それは、そのような就業規則を定めていることを社長や管理職自身が知らないということです。。。

不思議ですよね???

しかし、実は、このような例があまりにも多くあります。

特に、サラリーマンを経験して独立・起業した社長で、以前の会社の就業規則をそのまま自社に適用した会社はこのようになっています。

社長自身の理念・考え方・会社を取り巻く状況などを吟味せずに、就業規則をそのまま丸写ししてしまったため、このようなことが起きてしまいます。

そして、就業規則というのは一度策定してしまうと、労働者の不利益変更となってしまう改定は難しくなります。

労働者への不利益変更となる就業規則の改定は労働者の同意が必要となります。

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人を雇っている会社のルールブックとも言える就業規則について、中小企業でよくある間違い、その落とし穴について解説します。「就業規則の作成は怖くない」「簡単にできる」と書く素人がいますが、実際に裁判になってからでは遅いのです。

人事労務管理を行うコツ・就業規則の策定は性悪説!運用は性善説!

人事労務管理のコツは、ルールは性悪説、運用は性善説です。

つまり、就業規則をつくるときは、とんでもない社員が出てくることを想定し厳しく策定しておくことが重要です。そして、実際に運用するときは、社員の良心を信じて緩やかにするということです。

先程の例を用いると、就業規則では「勤務開始6か月以内は有給休暇なし」とし、実際の運用では6か月以内であっても社員から要求があり必要性を感じれば有給休暇を付与してあげればよいわけです。

役所の手続きなどは、平日の日中にしか行けませんし(^0^)

これを逆にしてしまうので、問題が発生するわけです。

ルールでは良いことになっているのに、社長や管理職は認めない

そうすると、ルールは「ただの飾りに過ぎない」と社員は何も信用しなくなってしまうわけです。

こんな会社になってしまうと、例えば、経営方針や営業計画などを作っても、社員は信用しなくなります。

どうせ、社長や管理職の鶴の一声で変わるんでしょ・・・

社員がそう思ってしまったら、会社は収拾がつかなくなります。

あなたの会社はこんな状態になっていませんか?

まずは就業規則の内容が、本当に社長の考え方に沿ったものになっているか確認してみましょう!

就業規則に関する基本的な注意点は以下の記事で詳細に解説していますのでご参考ください。

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

最近は記事の執筆やセミナー講師の依頼にも積極的に対応。仕事内容がわかりにくいとよく言われるので、業務内容・実績を紹介するページを作成しました!

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