有給休暇に関する就業規則の規定例と解説

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

今回は、就業規則の規定例として、有給休暇(年次有給休暇)を取り上げます。

スポンサーリンク

有給休暇は原則事前申請にする

有給休暇は労働基準法に基づく労働者の権利であり、付与することは義務です。

しかし、いつまでに申請しなければならないのかといった手続き面については会社が自由に定めることができます。

時季変更権という概念はありますが、以下の記事で解説しているとおり、忙しい、人繰りがつかない、という理由はダメです。

そのため、会社側が代替要因を確保する上でも、事前申請を労働者に求めることは理にかなっています。

罰則あり!有給休暇の日数等の基礎知識を完全解説!
労使双方に誤解の多い有給休暇の日数・発生要件等の基礎知識について、法令の内容、判例などを活用し、完全解説します。

具体的には、就業規則の中で、「年次有給休暇は、取得希望日の3日前までに申請することにより取得することができる。」など、「事前申請」のルールを定めておくことが大事なポイントです。

ちなみに、申請期限の日数に、法的な規制はありません。1日前でも3日前でも構いません。

ただ、あまり前にすると、有給休暇の取得を阻害することにもなりかねないので、そこは客観的に見ておかしくない範囲にしておくべきでしょう。

事後申請の例外規定は社員間の公平性に資する

先程は会社側の都合として書きましたが、事前申請制にすることは、社員間の公平性にも資することになります。

例えば、寝坊をした社員が当日の朝に「今日は有給にします」といってきたとしても、事前申請制にしておけば、会社は受け入れる義務はありません。賃金を払う必要のない欠勤と扱っても構いません。

以下の記事で解説していますが、いわゆるノーワーク・ノーペイ(労務の提供がなければ賃金を払う必要がない)の原則です。

雇用契約書と労働条件通知書の違いとは?
一般の方にはわかりにくい、そして「専門家ですらきちんと説明できない」労働条件通知書と雇用契約書の3つの違い、ついでに雇用契約書と労働契約書の違いも解説します。

その一方で、本人・家族の病気により、ぎりぎりまで出勤するつもりで様子を見ていたけど、やはり休まざるを得ないという場合もあります。

そんな人に対して、当日連絡なので欠勤扱いとするのは酷です。

そのため、例外規定として、就業規則に「ただし、会社が特に認める場合にはこの限りではない。」と一文を入れることによって、会社側の裁量で有給と認めることができるようになります。

自己管理ができていない社員には原則どおり、配慮の余地がある社員には例外を用いる、この運用によって、社員間の公平性が保てます。

このような取扱いの差を会社側の判断でできるように、就業規則にはきちんと有給休暇に関する規定を入れましょう。

有給休暇に関する就業規則の規定例
年次有給休暇は、取得希望日の3日前までに申請することにより取得することができる。ただし、会社が特に認める場合にはこの限りではない。
本当は怖い就業規則! よくある間違い・落とし穴を徹底解説!
人を雇っている会社のルールブックとも言える就業規則について、中小企業でよくある間違い、その落とし穴について解説します。「就業規則の作成は怖くない」「簡単にできる」と書く素人がいますが、実際に裁判になってからでは遅いのです。
有給休暇に関する就業規則の規定例と解説
本記事以外の人事労務情報も満載の
Facebookページを、
いいねしてチェックしよう!
スポンサーリンク

フォローする

人事の秘訣を知りたくありませんか?

人事の秘訣を知りたくありませんか?

本音満載で人事の秘訣を毎週お伝えしています。

過去の配信情報など、さらに詳しい情報をお知りになりたい場合は、こちらをご覧ください。

注意
*は必須項目を示しています。なお、氏名の欄には本名を漢字で入れてください。「たこ」など明らかにふざけた名前を登録している方がいますが、見つけ次第削除しています。


この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

最近は記事の執筆やセミナー講師の依頼にも積極的に対応。仕事内容がわかりにくいとよく言われるので、業務内容・実績を紹介するページを作成しました!

ご相談・ご依頼はこちらから

error: Content is protected !!