才覚があってもルールを守らないビジネスマンは失格と裁判長も言っています

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

「なめ猫」って聞いたことありますか?

私より少し上の世代で流行していたので、どうやって爆発的な人気になったのかあまり知りませんが、その発案者が、脱税容疑で裁判になっているようです。

たまたま見つけたニュースですが、裁判長って判決の後にこのようなことを言ったりするんですね。

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ルールを守らないビジネスマンは失格

なめ猫、生みの親に有罪 – 裁判長「ルールなめるな」

約1億円を脱税したとして法人税法違反罪に問われた葬儀会社2社の元実質経営者で、1980年代に流行したキャラクター「なめ猫」の発案者津田覚被告(65)に、東京地裁は9日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。駒田秀和裁判長は判決理由の朗読後、「いくら才覚があっても、ルールを守らなければビジネスマンとしては失格です。ルールをなめてはいけません」と説諭した

判決は懲役1年6月、執行猶予4年、罰金1700万円(求刑懲役1年6月、罰金2千万円)。法人としての2社は、罰金計1050万円(求刑同1200万円)とした。津田被告は控訴する方針。

共同通信(2016/6/9)http://this.kiji.is/113580866617230844 → リンク先の記事が削除されました

労働基準法を守らない経営者は失格

人事労務の世界で言えば、人を雇えば、労働基準法をはじめとする各種の労働法遵守が経営者には求められます。

昔から変わらず、「労働基準法は古い」、「労働基準法なんて守っていたら経営はできない」と言っている人は少なからずいます。

その苦情の矛先は、おそらく1日8時間、1週40時間という労働時間のことかと思います。

労働時間に関する国際基準

労働時間に関する国際基準を見てみると、国際労働機関(ILO)による条約というのがあります。

労働時間に関する条約や勧告というのがあり、例えば工業では第1号条約というのがあり、労働時間は1日8時間、1週48時間を超えてはならないとされています。

また、商業及び事務所といういわゆるホワイトカラー的業種では、第30号条約というのがあり、同様に労働時間は1日8時間、1週48時間を超えてはならないとされています。

参考 ILO条約一覧

日本の残業時間規制は厳しい?

ここだけを見ると、日本の労働時間は少ないように見えますが、実は国際基準では、時間外労働(残業)は厳しく制限されています。

日本の場合は、それに対して36協定を締結し、特別条項を用いることでむしろ残業時間は青天井という状態です。

つまり、労働時間、特に残業に関して、日本は厳しいどころかユルユルな状態なわけです。

それを知った上で言っているのか、それとも単に無知なのかはわかりませんが、「労働基準法なんて守れない」と言っているわけです。

以下の記事で解説していますが、労働基準法は憲法を踏まえた上で制定され、「この法律で定める労働条件の基準は最低のものである」と規定されています。

労働基準法第1条(労働条件の原則)
  1. 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
  2. この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

確かに古い部分はあるかもしれませんし、時代に合わせて変更すべき点はあるでしょう。

ただ、ルールがあることをわかった上で、経営者として人を雇っているわけです。そしてきちんと守っている経営者もいます。

スポーツ選手になった後に、既存のルールの文句を言うスポーツ選手っていますか?

改善点を主張するのはわかります。でも既存のルールを知った上で選手になっているのに、文句を言うのであれば「じゃあ選手を辞めれば?」と思うのは私だけでしょうか。。。

守り方がわからないというのなら当事務所で支援することもできますが、守るつもりがないと言われると支援しようがないですね。

労働基準法を軽視=人権侵害の企業は海外では常識ですよ!
労働基準法というのは、働く人の権利を守るための法律です。労務コンプライアンスの重要性への認識が、日本と海外では大きく異なります。今回は、労働法と人権、リスクマネジメントについて解説します。
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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

中小企業の人事労務担当者の育成を中心に業務展開。専門記事の執筆やセミナー・社内研修の講師業も実施。

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