就業規則のうそリスクにご用心!

こんにちは。ホークスユニフォームを買おうかどうか悩んでいる福岡の社労士・安部敏志です。

買いたいのはヤマヤマなのですが、着るシチュエーションがなさそうなので・・・

さて、今回は就業規則に関してご質問をいただき調べたところ、なんとも怪しい助言がありましたので本音で私見を書きます。

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就業規則のリスクとは?

多くの社労士が就業規則の定期的な見直しを助言しています。

それは、就業規則が適正な手続きを踏むことで、法的規範としての性質を有するためです。

簡単に説明すると、以下の場合は罰金100円になります。もし1,000円取っていたら、遡って返金することになります。

  • 社長は罰金1,000円と思っていたし、実際に日頃から社員に対しても言っていた
  • 就業規則には罰金100円と書いていた

そのため、人事労務管理の基本としては、「まず就業規則に何が書いてあるか日頃から確認しておきましょう」ということです。

そしてもう一つは法改正への対応です。労働法関係の法改正は頻繁に行われます。その当時は正しくても、法改正によって、その対応は間違いになってしまう可能性もあるわけです。

だからこそ定期的な見直しをしましょうと助言しているわけです。私は金庫に保管されている就業規則を見たことがありますが、少なくとも前回の改定が3年前だったらすぐに見直した方が良いです。

就業規則のうそリスク

最近はインターネットで調べれば膨大な情報が出てきます。正しい情報、怪しい情報、明らかにウソの情報、様々です。見る人のリテラシーが問われています。

で、先日以下のご質問をいただきました。

就業規則の総則で「この就業規則などに規定がない事項については労働基準法その他の法律によるものとする。」と規定するのは危ないのではないか?

なんのこっちゃ・・・と思ったのですが、要するに、「法律上は努力義務であっても、この条文を就業規則に入れることで義務として守ることを宣言してしまうのではないか?」という不安だったようです。

それで調べてみると、確かにそう書いているブログもあるし、そうは書いていないようで書いてあるようなブログもあるし、よくわからないですね。。。

努力義務なのに、就業規則に書くことで義務になるのか・・・個人的にはすぐに「ソンナノナラネーヨ」と思いましたが、念のため、とても信頼している弁護士の方に聞いてみたところ「ならないのでは???」ということでした。

具体的に宣言すれば義務になる

もちろん、法令上努力義務とされている部分を、就業規則の中で明確に義務として規定すれば、それは義務として宣言することになります。当たり前ですが。

例えば、話題のストレスチェックについて50名未満の事業場は努力義務となっていますが、これを就業規則で50名未満の事業場であっても行うと規定していれば、それは宣言したことになるので義務になります。

本社50名未満、支社50名以上という会社では、社員の公平性の観点からすべての事業場でストレスチェックを行う予定という話も聞きましたし。

まとめ

で、結論ですが、書いても書かなくても同じ、ということです。

就業規則が法的規範として認められるといっても、労働基準法をはじめとして法令が会社に求めていることは広く適用されます。義務は義務として、努力義務は努力義務として。

ただし、「書いても書かなくても同じ」なら書かなくても良いのでは、というのはその通りなので、私もご依頼を受けたときは、今後は書かないようにします(^0^)

でも、今、書いてあるからといって慌てないでも大丈夫です。もし「その規定危ないですよ」と言われても無視しましょう。「その規程危ないですよ」と言われたら、以下の記事を教えてあげてください(笑)

規程と規定の違いとは? 法的に全く違うこの2つを詳しく解説!
今回は、当事務所が就業規則の見直しのご依頼を受ける中で気づいた初歩的なのに間違いがちな「規程」と「規定」の違い、そして「就業規則」と「規程」の関係について解説します。

現在、就業規則のチェックポイントシリーズを行っています。御社の就業規則が大丈夫かどうかチェックする際には正しい情報でチェックしてください!

就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第1回・総則)
今回から、全10回のシリーズとして「就業規則のこの部分は最低限チェックしておこう!」という99のポイントをご紹介します。今回は第1回・総則編です。

なお、法令の義務と努力義務の違いについては以下の記事で解説していますのでご参考ください。

義務と努力義務の違いとは? 努力だからやらなくてもよいは本当?
法律を読むときには、法律用語を正しく理解しておかなければなりません。間違った理解・運用では下手をすると罰則を受けてしまいます。今回は、義務と努力義務の違いについて法的な観点から解説します。
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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

最近は記事の執筆やセミナー講師の依頼にも積極的に対応。仕事内容がわかりにくいとよく言われるので、業務内容・実績を紹介するページを作成しました!

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