就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第7回・賃金)

こんにちは。ホークスが強すぎて逆に心配になっている福岡の社労士・安部敏志です。

さて、今回は「就業規則の見直しに役立つ99のポイント」の第7回目・賃金です。

なぜ、このようなシリーズを行うことになったかという経緯は、以下の第1回目の記事をご覧ください。

就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第1回・総則)
今回から、全10回のシリーズとして「就業規則のこの部分は最低限チェックしておこう!」という99のポイントをご紹介します。今回は第1回・総則編です。
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就業規則のチェックポイント(賃金編)

今回は賃金についてです。人事労務管理上の3大トラブルは、労働時間、残業代(割増賃金)、解雇・退職ですが、特に賃金には最大限の注意を払う必要があります。

カネの恨みは恐ろしいですからね。

会社と社員の約束事となる就業規則では、トラブルになりがちなこの賃金の部分を明確に書いておく必要があります。曖昧な書き方になっていると、それぞれが自分の都合の良いように解釈しますので。

  • 絶対的必要事項(賃金の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切及び支払いの時期並びに昇給に関する事項)を規定していますか?
  • 諸手当の適用範囲、支給方法を規定していますか?
  • 役職手当に深夜労働手当等を含める場合、明確に規定していますか?
  • 皆勤手当、精勤手当を支給する場合、就労日数の条件を規定していますか?
  • 「毎年4月に昇給する」等、実態と異なる規定をしていませんか?
  • 実態として降給を行っている場合、降給制度を明確に規定していますか?
  • 割増賃金、賃金控除の範囲、計算方法は法令に沿った内容になっていますか? また割増賃金の算定基礎となる手当、労働時間の計算は適切ですか?
  • 割増賃金の適用外となる管理監督者の範囲を明確に規定していますか?
  • 営業職の割増賃金を営業手当で充当する場合、適切な規定となっていますか?
  • 金額を確定している賞与を割増賃金の算定基礎となる算式に含めていますか?
  • 労働基準法上の賃金5原則に違反する規定となっていませんか?
  • 賃金の金融機関への振込に関する同意書等の措置を行っていますか?
  • 賃金支払時の控除について必要な労使協定を締結していますか?
  • 月の途中の入社・退職時の計算方法等を明確に規定していますか?
  • 賞与の支給対象者の範囲を明確に規定していますか?
  • 退職予定者の賞与額について不当な差別規定がありませんか?
  • 遅刻、早退、欠勤控除について計算方法を含め規定していますか?
  • 遅刻、早退、欠勤控除は減給の制裁と区分して規定していますか?

まとめ

いかがでしたでしょうか?

あなたの会社の就業規則は、上のチェックポイントにすべて対応できていますか?

最近は、見ない日がないくらいに残業代の問題が報道されますし、働く人の意識も高まっています。にも関わらず、意外と経営者の認識が不足していると感じます。

「うちはそんなに残業がないから」ということなのでしょうが、積み重なると結構な額になるので注意が必要です。

例えば、一日1時間の残業だったとして、時給換算1,000円で計算すると、年間39万円になります(割増率25%、週1日の休日として月26日で計算)。賃金請求権は2年間有効ですから、78万円になります。

一日1時間の残業で78万円ですよ! これで10人いたら780万円です。もちろん払っていなければ違法となりますので行政処分もあります。

また、チェックポイントにもありますが、営業手当や役職手当などに何が充当されているかも改めて確認しておくべきでしょう。充当しているつもりがそのような規定になっていなかった場合、別に請求されるリスクもあります。

何より一旦お金で揉めてしまうと、不信感が募りますし。払うものを払ってないのに、社員一丸で頑張ろうとは言えませんよね?

ぜひ上のチェックポイントを利用して、御社の規定を確認してみてください!

第8回・解雇/退職/定年/退職金編に続きます。

就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第8回・解雇/退職/定年/退職金)
「就業規則の見直しに役立つ99のポイント」、今回は第8回・解雇/退職/定年/退職金編です。人事労務管理に関する3大トラブルの1つですが、最も就業規則が読まれるのは退職時と言われていますので要注意です。
就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第7回・賃金)
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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

中小企業の人事労務担当者の育成を中心に業務展開。専門記事の執筆やセミナー・社内研修の講師業も実施。

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