就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第9回・安全衛生/災害補償)

こんにちは。夏生まれですが暑がりなので夏が嫌いな福岡の社労士・安部敏志です。

ようやく事務所にクーラーを設置して、安心して夏を迎えることができます(^0^)

さて、今回は「就業規則の見直しに役立つ99のポイント」の第9回目・安全衛生/災害補償です。

なぜ、このようなシリーズを行うことになったかという経緯は、以下の第1回目の記事をご覧ください。

就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第1回・総則)
今回から、全10回のシリーズとして「就業規則のこの部分は最低限チェックしておこう!」という99のポイントをご紹介します。今回は第1回・総則編です。
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就業規則のチェックポイント(安全衛生/災害補償編)

今回のチェックポイントは、主に労働安全衛生法令、労働者災害補償保険法令に関係するものです。

私の経験上、労働災害の多い業種である製造業や建設業は別として、一般の会社の方はあまり馴染みがない法令と感じるようですが、年に1回健康診断をしているのは労働安全衛生法令で義務づけられているからです。

また、昨年12月から50人以上の事業場に義務づけられたストレスチェックも労働安全衛生法の改正によるものです。

  • 安全配慮義務を踏まえた規定にしていますか?
  • 定期健康診断、特殊健康診断等、法令に沿った規定にしていますか?
  • 医師による面接指導を規定していますか?
  • ストレスチェック制度の規定または実施規程を作成していますか?
  • 会社と従業員の責務(自己保健義務、就業制限等)を区分して規定していますか?
  • 会社の災害補償範囲と法令との区分を規定していますか?
  • 上乗せの労災制度がある場合、従業員に対する支給基準を規定していますか?

まとめ

いかがでしたでしょうか?

あなたの会社の就業規則は、上のチェックポイントにすべて対応できていますか?

特に、安全配慮義務には要注意です。

元々、安全配慮義務は、最高裁判所の判例(陸上自衛隊八戸車両整備工場事件昭和50.2.25)により定立された概念であり、以下のように解されています。

労働契約に伴い信義則上当然に、使用者は労働者を危険から保護するよう配慮すべき安全配慮義務を負っている

この判例を受け、2008年に施行された労働契約法によって法律として明確に規定されたわけです。

労働契約法第5条(労働者の安全への配慮)
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

ここで言う「生命、身体等の安全」には心身の健康も含まれると解されています。

また「必要な配慮」の内容は、一律に定まるものではなく、職種、労務内容、労務提供場所等の具体的な状況に応じて必要な配慮をすることが求められているため、各事業場で考えなければなりません(実務コンメンタール 労働基準法・労働契約法P529)。

この点だけを見ても、テンプレートを用いた就業規則をそのまま流用するのがいかに危険か、自社にあった就業規則を準備し、運用を徹底しないといけないか、ご理解いただけるかと思います。

本当は怖い就業規則! よくある間違い・落とし穴を徹底解説!
人を雇う場合の会社のルールブックとなる就業規則について、中小企業でよくある間違い・その落とし穴について解説します。就業規則は簡単に作成できると言う素人がいますが、最後に泣くのは会社です。
就業規則の見直しに役立つ99のポイント(第9回・安全衛生/災害補償)
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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

中小企業の人事労務担当者の育成を中心に活動。その他、労働法令に関する専門記事の執筆やセミナー・社内研修の講師にも対応。詳しくは業務内容のページをご参照。

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