高度プロフェッショナル制度は参院選の争点になるべきでは?

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

いよいよ明日、6/22は2016参議院選挙の公示日です。

通常このサイトでは政治ネタを扱わないのですが、今回の参議院選挙は、選挙権が18歳になってからはじめての国政選挙となることもあり、このままで良いのだろうかと疑問を感じるので、あえて今回は取り上げます。

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働く人全員に関係する労働基準法改正案は大きな争点ではないの?

平成27年度に国会に提出され、与野党対決法案の筆頭格とも言われていた労働基準法改正案については、2国会にわたり審議すらされていない状況です。

参議院選挙前にあえて揉めごとを増やす必要はないという判断でしょうが、労働基準法という働く人全員に関係する改正法案については、少なくとも国政選挙の争点の一つになるべきと考えています。

ちなみに、現在法案として提出されている労働基準法改正案のポイントについては、以下の記事で取り上げています。

労働基準法改正案(2015年)のポイント(まとめ)
2015年度の労働基準法改正案は、中小企業への影響が大きな内容を多く含みます。例えば、ホワイトカラー・エグゼンプションとも呼ばれた高度プロフェッショナル制度や、これまで猶予されてきた時間外労働の割増賃金率(1.5倍以上)、年5日に有給休暇義務づけ、など。改正案のポイントをご紹介します。

高度プロフェッショナル制度はどうなる?

改正案の一つ一つがもちろん私たちの働き方に影響を与えるのですが、その中でも大きなのは高度プロフェッショナル制度の創設です。名称を変えてはいますし、中身も若干変わってはいるものの根本的な思想は、以前、残業代ゼロ法案と話題になったものです。

そして、現在提出されている法案における高度プロフェッショナル制度のポイントは以下のとおりです。

特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設

  • 職務の範囲が明確で一定の年収要件(少なくとも1,000万円以上)を満たす労働者が、高度な専門的知識を必要とする等の業務に従事する場合に、健康確保措置等を講じること、本人の同意や委員会の決議などを要件として、労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外とする。
  • 制度の対象者について、在社時間等が一定時間を超える場合には、事業主は、その労働者に対し、必ず医師による面接指導を実施しなければならないこととする(労働安全衛生法の改正)。

職務範囲・年収要件があるため、すべての人の残業代が0になるわけではありません。ただし、以下の発言については忘れてはいけない点でしょう。

2015年4月3日、労基法改正案が閣議で決定されると、政府の産業競争力会議のメンバーでもある経団連会長の榊原定征・東レ会長は「実効性があるものにするには、年収要件を緩和し、対象職種も広げないといけない」と語った。

念のために書いておきますが、私自身は特定の政党を応援しているわけではありません。そして、私自身は既に事業を行っている立場であり、またひとり社労士として活動しているため、影響はありません。

また私自身の社労士としてのこだわりは「社会に価値をもたらす会社(事業)を守る」ということであり、経営者側でもないし、労働者側でもありません。

ただ、今後の動向によっては、多くの働く人が影響するこの法案について何も議論のないまま選挙が行われ、そして選挙後はさも当然のように制度が導入されていくのはダメなのではと思ってこの記事を書いた次第です。

といっても、イメージだけで判断することはやはりダメで、少なくとも議論の経緯をよくまとめている「ルポ 過労社会: 八時間労働は岩盤規制か」くらいは読んでおくことをオススメします。

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

最近は記事の執筆やセミナー講師の依頼にも積極的に対応。仕事内容がわかりにくいとよく言われるので、業務内容・実績を紹介するページを作成しました!

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