有給休暇消化率は47.6%・法改正による有休消化の義務化の影響は?

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

今回は、最新の統計調査である「平成27年就労条件総合調査結果」に基づく、有給休暇の取得日数・取得率、産業別の取得率をご紹介します。

2017/4/16追記
平成29年に発表された最新の統計「平成28年就労条件総合調査結果」によるグラフは以下のページで解説しています。
平成28年の有給休暇消化率は48.7%! 規模別・業種別の消化率もグラフにしてみた!
平成29年に発表された最新の調査結果から、有給休暇の取得率、会社の規模別・産業別の取得率をグラフにしてみましたのでご参考ください。
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有休消化に関するよくある相談

年次有給休暇の取得は労働者の権利であり、会社にとっては付与することが法律により義務付けられています。

ただ、実務的な観点から申し上げると、有給休暇については、特に退職時に以下のようなトラブルが多く発生します。

  • 労働者側:有給休暇が余っているので最後にすべて消化して退職したい
  • 会社側:業務の引継などの関係で最後に一気に休まれると困る

労働者側も在職中は不満を持っていても、会社に要求しないものです。でも退職すると決めたら権利の行使に躊躇しません。

また退職日までの日数の関係で、残った有給休暇の日数が消化できない場合、労働者側は有給休暇の買い上げを求めることもありえます。また退職後に金銭を要求される事例もあります(←相談実績あり)。

このトラブルの場合、会社側は不利な状況になります。有給休暇の取得というのは労働者の権利ですから、それを拒否することは基本的にできません。

そのため、会社側は、後々のトラブルを防ぐためにも、日頃から有給休暇の取得を促進しておくことが重要になってきます。

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有給休暇消化率は47.6%と半分以下

平成27年就労条件総合調査結果によると、有給休暇の取得日数は8.8日、調査対象となった労働者1人平均付与日数は18.5日であったことから、消化率は47.6%となっています。

有給休暇消化率の推移については以下の図のとおりです。

ただし、平成27年就労条件総合調査の対象は常用労働者30人以上の民営企業であり、今回から調査対象が変更となっています。

時系列的な比較のため調査対象を揃えた結果としては47.3%と発表されており、前年の48.8%から低下していますが、今後はこの数字が用いられるため、以下の図では今回発表の47.6%を選択しています。

知っておきたいのは、有給休暇消化率は50%すら超えていないということです。

産業別の有給休暇消化率

規模別に見ると、会社の規模が大きくなれば、有給休暇の消化率は高くなります。この当たりは想像どおりですね。

それでは産業別の消化率はどうでしょうか?

今回見やすいようにグラフにしてみました。

最も取得率が高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の69.8%、最も低かったのは「宿泊業、飲食サービス業」です。

現在、労働基準法改正案が国会に提出されており、改正案が成立すると、企業に年5日の有給休暇消化の義務が課されることになります。

このように統計を見ながら、政策の動向を見ると、何を意図しているかよくわかりますね。

この法改正が成立すると消化率は大きく上昇すると思いますが、現在、高度プロフェッショナル制度の影響もあって審議はストップされています。

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

最近は記事の執筆やセミナー講師の依頼にも積極的に対応。業務内容がわかりにくいとよく言われるので、業務内容を紹介するページを作成しました!

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