有給休暇の取得率は47.6%・・・今後義務化される有給消化の影響は・・・

こんにちは。福岡の社労士・安部敏志です。

厚生労働省は、毎年、年次有給休暇の取得率・取得日数を公表しています。

今回は、平成27年就労条件総合調査結果に基づく、有給休暇の取得日数・取得率、産業別の取得率、また現在国会に提出されている改正労働基準法案に基づく今後の動向についてご紹介します。

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今後求められる有給休暇の取得促進

年次有給休暇というのは、詳しくは以下で解説していますが、労働者の権利であり、会社にとっては付与が義務です。

実務的な観点から申し上げると、有給休暇については、特に退職時にトラブルになります。

具体的には、以下のようなトラブルです。

  • 労働者側:有給休暇が余っているので最後に消化した上で退職したい
  • 会社側:業務の引継などの関係で最後に一気に休まれると困る

こうなると、労働者側は有給休暇の買い上げを求めてきます。仮に在職時に言ってこなくても、退職後に金銭を要求してくる事例もあります。

このトラブルの場合、会社側は不利な状況になります。有給休暇の取得というのは労働者の権利ですから、それを拒否することは基本的にできないわけです。

そのため、会社側は、後々のトラブルを防ぐためにも、日頃から有給休暇の取得を促進しておくことが重要になってきます。

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有給休暇の取得率は47.6%と半分以下

実際に平成27年就労条件総合調査結果を見てみると、有給休暇の取得日数は8.8日です。

調査対象となった労働者1人平均付与日数は18.5日であったことから、取得率は47.6%となっています。

取得率は半分にも満たないという状況です。

なお、平成27年就労条件総合調査の対象は、常用労働者30人以上の民営企業です。

また、今回の調査から調査対象が変更となっています。時系列的な比較のため、調査対象を揃えた結果では47.3%となり、前年の48.8%から低下しています。

産業別の有給休暇取得率

規模別に見ると、会社の規模が大きくなれば、有給休暇の取得率は高くなります。この当たりは想像どおりですね。

それでは産業別の取得率はどうでしょうか?

今回見やすいようにグラフにしてみました。

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最も取得率が高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の69.8%、最も低かったのは「宿泊業、飲食サービス業」です。

現在、労働基準法改正案が国会に提出されており、改正案が成立すると、企業に年5日の有給休暇消化の義務が課されることになります。

このように統計を見ながら、政策の動向を見ると、何を意図しているかよくわかりますね。

この法改正が成立すると、取得率は大きく上昇すると思いますが、現在、審議はストップされています。

この改正案は大きな議論となっている高度プロフェッショナル制度を含むため、きっと夏の参議院選挙が終わってからでしょうね。。。

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

最近は記事の執筆やセミナー講師の依頼にも積極的に対応。仕事内容がわかりにくいとよく言われるので、業務内容・実績を紹介するページを作成しました!

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