就業規則の「あるある」なぜ12月は退職者が増えるのか?

もう12月ですね。今年も残りわずかとなってきました。

さて、今回は、人事労務管理を担当する人なら知っている「あるある」話、「なぜ12月になると退職者が増えるのか」という記事です。

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社員が最も就業規則を読むときとは?

就業規則の重要性については繰り返し書いていますが、

社員が最も就業規則を読むときは「退職を考えたとき」

と言われています。

  • 退職するタイミングはいつがベストか?
  • 退職の意向を伝えなければならない時期はいつか?
  • 退職するときには何をもらえて、何をもらえないのか?

社員は、このような疑問を解決するために、まず就業規則の内容を調べます。多くのサイトでも「退職時期」で調べると、まずは「就業規則の内容をチェックすべき」とアドバイスしています。

大抵の経営者、管理職は、社員から「退職します」と言われると驚くでしょうが、社員がその話をしてきたときは、既に、退職時期や退職方法について決定していると考えた方が良いでしょう。

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12月になると退職者が増える理由とは?

さて、冒頭の「なぜ12月になると退職者が増えるのか」という疑問です。

なぜだと思いますか???

それは・・・

賞与、つまりボーナスの支給時期

だからです。

多くの企業では、8月と12月がボーナスの支給時期になります。そして、12月というのは、年末という一つの区切りです。

社員が退職を考えるとき、もらえるものはもらっておこうと考えるのは当然のことです。

就業規則の内容を調べ、「ふむふむ、退職は30日前に伝えれば良いのか」、「12月のボーナスをもらうためには、12月1日に在籍していれば良いのか」、「退職金を満額もらうためには○○をすればよいのか」などと計画を立てていくことになります。

賞与の支給額を計算するためには、基準日を決めなければなりません。

そのため、就業規則または賃金規程には、

その年の12月1日時点に在籍する社員に賞与を支給する

など、基準日を記載する必要がありますし、多くの企業の就業規則にはそのように規定されています。この機会にぜひあなたの会社の就業規則も確認してみてください(^0^)

「12月1日に在籍」、「30日前に退職の意向を伝えなければならない」、このような理由から12月近くになると退職の意向を示す社員が増えるわけです。

まとめ

ご相談いただく経営者の中には「退職することがわかっている社員にボーナスを払いたくない」という方もいらっしゃいますが、それは難しいです。

それよりも、根本的な解決を考えるべきです。

離職率を下げるための工夫をする、退職者が一つの時期に集中しないような仕組みを導入する、このような前向きな対応を行うべきです。

また、退職した社員との今後の円滑な関係を維持するように、円満な退職を目指す必要があります。

労務トラブルが最も起きるのは退職時です。そして、退職した社員は、溜まっていた不満が大きいほど、後になって様々なところで悪口を言っていきます。

「終わりよければすべてよし」ということではありませんが、「今まで会社に貢献してくれてありがとう」という気持ちを持ち、社外ネットワークを広げていくくらいの戦略を持つべきです。

先日、LinkedIn創業者・リードホフマンによる「ALLIANCE アライアンス」を読みましたが、シリコンバレーで実践されている「アライアンス」という雇用形態を提唱しています。

フリーエージェントのような雇用形態では、企業は人に成長のための投資をしなくなってしまいます。

しかし、「アライアンス」という雇用形態は違います。

企業と社員が双方の希望を語り合い、その人にあった仕事を探ります。そして期間を決めてその仕事に取り組みます。期間が終われば、双方で次の仕事を相談し、その人が次にやりたい仕事がなければ他社に移ります。その場合でも、元社員と企業との関係は今後も続きます。

そのようにして社外ネットワークを広げていき、企業の応援者を増やしていくという考え方です。

成功している企業というのはいかに応援してくれる人を増やすかですね。

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この記事を書いた人


安部敏志

あべ社労士事務所代表・社会保険労務士

国家公務員I種職員として労働基準法・労働安全衛生法等の立案や企業への徹底的な指導に従事した経験を武器に、退職後は逆に会社を守る立場として経営者・人事担当者からの人事労務管理に関するご相談に対応。

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